2012-01-31

●方丈記:No. 3963 2012.01.31

枝。江別市文京台

今朝は晴れで冷え込んだが、
風がなかったので、
凛とした寒さを味わえた。

昨日から大学の後期の定期テストが始まった。
私の担当は今日から3日間である。

昨日は文章を書くために、
「方丈記」を読んだ。
高校時代に読んだことがあるのだが、
再読したら、だいぶ印象が違っていた。
鴨長明が住処(すみか)に
こだわっていることが確認できだ。
なぜ、こだわっていたのかというと、
非常に小さく質素になっても
住み心地が良く満足しているからだ。
小さいというのは、
権勢を誇った頃と比べれば
10分の1、100分の1の広さになってるためだ。
しかし、当時の庶民と比べれば、
広く贅沢な家での暮らしであったろう。
長明にとっては、
質素で慎ましい生活であったのだろう。
これは、個人の感覚の問題であるのだが、
今の世にもあてはまるのだろう。
質素な暮らしの中にも、
長明には、教養、趣味を反映したものがあった。
自分に翻ると、そんなものがあるだろうか。
捨てて、捨てて、捨て切ったときに残る
自分らしさや自分の望むものはなんだろうか。
思いつかないなあ。
そんなことを考えてしまった。

2012-01-30

●大学で学ぶこと:No. 3962 2012.01.30

サイロ。江別市文京台

今日は豪雪の後の晴れだ。
心地よい天気だ。
週末の豪雪を忘れさせるようだ。
週末は激しい雪が何度も降った。
土曜日には朝夕2度の除雪。
日曜日は朝に除雪。
日曜は一人で早朝、除雪した。
心地よい疲れで、休日を過ごした。

いよいよ大学は後期の講義を終えて、
試験期間に入った。
教員には来年度の講義概要の
提出の締め切りがある。
新しい講義がひとつ。
夏季の集中講義がひとつある。
今までにない講義をつくらなければならない。
教員にも学生にも
余裕がだんだん少なくなってきている。
本当にこんなにタイトにして、
学生は学ぶことができるのだろうか。
教員は教えることができるのだろうか。
大学ではたっぷりとした考える時間が
流れている必要があるのではないか。
最近の学生は、小中高で
集中して学ぶ姿勢を
充分に身につけていないように思える。
学ぶ姿勢ができていない学生に、
大学で、いまさら詰め込み教育はないだろう。
興味をもてる「何か」見つけさせる工夫が
大学の講義では必要なのだろう。
それは知識の羅列ではなく、
学生への学問の面白さを見せること。
そしてそれをほんの一部でも理解しようと
努力をすること。
それが重要なのだろうが、
なかなか難しい課題だ。

2012-01-27

●一段落の時期:No. 3961 2012.01.27

道。江別市文京台

今朝も、冷え込んだ。
いつものように自宅を出た。
昨日よりは少々ましだが、
寒さもなれてきて
この寒さが心地よく感じるようになった。

いよいよ今日で講義が終わる。
ゼミなので、1年間のまとめとして
報告書の提出をして終わりとする。
あっさりと終わる予定である。
来週から定期テストとなる。
テストをする教科が3つある。
監督を手伝うのがひとつある。
あとは採点があるが、
レポートの評価があるが、
後期は少ないので、
来週1週間でなんとかあるであろう。
そんな一段落の時期でもある。

●鉱物アソビ:No. 3960 2012.01.27

フジイキョウコ著「鉱物アソビ」
(ISBN978-4-86020-294-1 C0076)
を読んだ。
変わった本である。
鉱物を楽しんできた著者の
鉱物の楽しみ方を紹介している。
非常に不思議な本である。
鉱物の専門家ではなく、
愛好家の本だ。
鉱物のこんな見方もあるのだと思った。

2012-01-26

●4年生のメール:No. 3959 2012.01.26

冬木立。江別市文京台

今朝も晴れて、冷え込んだ。
アイスバーンにはなっていないが、
少しずつ道路が凍りだした。
冷え込んだ冬の朝もいいもんだ。
今頃の時期は、日がすこじ長くなって、
歩いてくる頃に東の空が白みだして、
夜明けの情景が楽しめる。

今週で授業で終わる。
次々と後期最後の講義を迎えている。
あと2つで終わりだと思うとほっとする。

昨日4年生に以下のメールを送った。
(一部改定)

ゼミの皆様
こんにちは。
卒業研究発表会、お疲れ様でした。
大雪による交通とトラブルがあったのですが、
全員、無事、発表を終えることができました。
内容や充実感、達成感は、人それぞれだと思いますが、
卒業研究およびその発表会まででえた経験は
社会に出た時、きっと役に立つと思います。
卒業研究が4年間で最後の大きな試練となりました。
諸君らの努力をたたえます。

次回お目にかかるのは、卒業式になると思います。
それまで(その後も)に進路の決定や変化があれば、
メールでいいですからお知らせ下さい。
これは指導教員として最後の指示です。

何かあったら、いつでも連絡をください。
諸君らの母校は、いつでもオープンしています。
連絡、来訪を楽しみにお待ちしています。
本当に4年間お疲れ様でした。
社会での諸君らの健闘を祈っています。

EarthEssay 5_98 隕石年代 1:誕生の年代

EarthEssay
5_98 隕石年代 1:誕生の年代
を発行しました。

先日デジタル雑誌で研究成果が出されました。
それは、年代の測定精度が高まったという見出しがありました。
しかし、精度が高なったのは、
手段であって目的ではありませんでした。
では、その研究の目指したもの、
得たものはなんだったのでしょうか。
その論文の内容を紹介していきましょう。

2012-01-25

●卒業研究のレベル:No. 3958 2012.01.25

冬木立。江別市文京台

今朝は、晴れて、冷え込んだ。
昨日の多く雪のため
あちこちで除雪されていた。
除雪の雪の量が多い。

昨日は卒業研究の発表会の2回目だった。
最後に打ち上げをしたのだが、
皆、あっさりと帰っていった。
その程度の取り組みだったのか。
指導教官ごとに取り組みに温度差があり、
達成度にも差が感じられた。
全体の集合後、
独自に打ち上げをするゼミもあった。

卒業研究とは何か。
単なるひとつの単位とみなすのか。
そんな先生、学科もあるのだろう。
考え方は担当する教員次第だ。
私は、卒業研究では最大限の努力をすべきだと考える。
大学とは何をするところなのか。
何を学ぶべきなのか。
卒業研究はその試金石になると思う。
大学の講義の意図はいろいろあるだろう。
もちろん卒業研究でも取り組みは様々であろう。
卒業研究は、わが大学では2年かけて仕上げる。
したがって、それなりの充実が望まれる。
そんな発表会は教師の発言の場でなく、
学生たちの成果発表と、
それに対する学生同士の議論が望ましいと思う。
その議論が出ない時、内容がしまらない時
教員が出るべきだろう。
その発言の時、教員のレベル、
取り組み姿勢も計れるはずだ。
卒業研究はすべての試金石だ。
さてさて私の、教員の、ゼミの、学科は
どうだったのだろうか?

2012-01-24

●楽しいこと:No. 3957 2012.01.24

雪の穴。江別市文京台

今朝は激しい吹雪であった。
明け方から降りだしのだろうか、
かなりの積雪だが、
除雪は入っていない。
除雪のされていない
雪の深い道路を歩いてきた。
大学や公共の施設は除雪をしているが、
公道がされないない。
今日はもしかすると、
あちこちで埋もれる車が
でてくるかもしれない。

若者たちよ。
楽しいことばかりに逃げることは、
心を満たしているのか。
楽しいことは、やがて飽きるだろう。
もっと楽しいものを求めて
エスカレートしていくだろう。
その繰り返しが待っているのが
経験的にわかるだろう。
大変なこと、辛いことの後に
訪れる楽しいことこそ
本当の楽しいことだ。
それを経験したことがあるだろう。
それはほんの少しの楽しみでも
ありがたくなっていく。
苦労を厭うな。
大変さから逃げるな。
その先にこそ、
求めること、満足感があるのだ。

今日は2度目の卒業研究の発表会である。
今日が最後である。
緊張するのだろうが、
頑張ってもらいたい。

2012-01-23

●それを楽しみに:No. 3956 2012.01.23

街灯。江別市文京台

朝から雪が降っている。
積雪量は少ないので
公道の除雪はされていない。
大学の内部は除雪がおこなわれている。
除雪作業の中を歩いてきた。
冬も盛りだ。

週末は自宅でじっとしていた。
土曜日には買い物に出かけた。
長男も家内も体長が悪いので、
それ以外は自宅でじっとしていた。
日曜日は、次男が市の行事があったので、
それに家内がついていったので、
自宅で留守番をした。
長男がインフルエンザの終盤だ。
今日も学校は休みだが、
体調が良ければ
明日から登校できるだろう。

今週で大学の講義が終わる。
一息つきたい気持ちだ。
まあ、でも今週も通常講義があり、
来週は定期テストがある。
その後は、大学の入試がある。
時間が取れる時期なので、
落ち着いて研究をしていきた。
そんな時期が少しで来る。
それを楽しみで今週を乗り切ろう。

2012-01-21

●下町ロケット:No. 3955 2012.01.21

池井戸潤著「下町ロケット」
(ISBN978-4-09-386292-9 C0093)
を読んだ。
以前から読みたいと思っていたが、
大学の図書館でも貸出中が続いていて
なかなか借り出すことができない。
直木賞を受賞したからだ。
そこで、他の作品をいくつか読んでいた。
本書を読んだところ、
パターンは似ているが、
中小企業が窮地に陥る。
そこに強い敵役がある。
独自のポリシー、技術、信頼などによって
その危機を乗り切っていく。
いつものパターンである。
しかし、技術に関する内容なので、
その部分が面白みがある。
なかなかよかった。

2012-01-20

●インフルエンザ:No. 3954 2012.01.20

ハルニレ。江別市文京台

今朝は晴れていたが、
思ったほど冷え込んでいなかった。
夜明け前の朝を味わいながら歩いてきた。

昨朝、長男が体調が悪いといい、
学校休んで、医者に行った。
インフルエンザと診断された。
家内が午前中に医者へ行く予定が、
いけなくなった。
午後に行くことになった。
長男はタミフル類似の処方を受けたので、
服用後1時間ほどは一人にしないほうが
いいというので
私が急遽帰宅することになった。
家内は私の帰宅後、
すぐに医者に向かった。
長男も家族全員が予防接種しているが、
やはりつらいようで、
一日うとうと寝ていた。
今日もまだダメだろうな。
皆勤賞を気にしていたが、
インフルエンザは公欠になるようだ。
皆勤も大事だが
人にうつさないことも重要である。

2012-01-19

●一段落で燃え尽きずに:No. 3953 2012.01.19

並木。江別市文京台

おどやかな朝である。
大きな雪がちらついていた。
風もなく、気温もそれほど低くなく
穏やかであった。

実習の講義が昨日でひとつ終わった。
一段落だ。
この実習は、変則的な講義をしていたので、
一週早く終わった。
他の講義は来週までだ。
精神的には一段落できる。
一段落後の一番の楽しみは、
やりたかった研究ができることだ。
それを楽しみに、
今を乗り切っている気がする。
でも、実際その時期になると
燃え尽きて無気力になることがよくある。
燃え尽きるしてまうのに注意しなければ。

●究極のドグマ:No. 3952 2012.01.19

機本伸司著「究極のドグマ」
(ISBN978-4-7584-3600-7 C0193)
を読んだ。
シリーズの第3作である。
今回は生命の本質についてをテーマにしている。
人は完全な知性を手に入れることができるのか。
できるとすると、どのようにアプローチをすればいいのか。
そんな命題を考えるストーリーだ。
なかなか面白い。
そう来るかと思える展開、
ここでそんだ面白いアイディアを使ってしまうのか、
などいろいろ考えながら楽しめた。
なかなか深い内容だった。

EarthEssay 2_103 首長竜の赤ちゃん 2:プレシオサウルス

EarthEssay
2_103 首長竜の赤ちゃん 2:プレシオサウルス
を発行しました。

ひとつの化石も、
詳しく調べると
新たな発見がなされることもあります。
これが、実物もっている重要さの一つです。
胎児と認定するには、
それなりの根拠が必要です。
なぜなら化石は骨しかなく、
押しつぶされているため、
体内になったのかどうかが
不明瞭になっているからです。

2012-01-18

●3日坊主:No. 3951 2012.01.18

枝。江別市文京台

夜中目が覚めて寝付けなくなり、
本を読みだした。
明け方寝ないとダメだと思って寝たら、
1時間ほど遅く起きた。
6時だったが、次男が起きていた。
早起きはいいことだ。
学校が始まって、
毎日この時間に起きていると
自慢気にいう。
とはいっても、まだ2日目だ。
3日坊主にならなければいいのだが。

2012-01-17

●息子よ、異常というなかれ:No. 3950 2012.01.17

雪の道。江別市文京台

今朝は、昨日の大雪のために、
あちこちで除雪作業がおこなわれていた。
隣家でも、4時ころから除雪作業がされていた。
早朝なので、除雪車を使うことなく、
手作業でされていた。
今年は例年より積雪量が
多いようである。
次男が雪が多いのは異常気象だといった。
学校で習ったのだろうか。
息子よ、異常気象というなかれ。
これも、気象の多様性の一部にすぎないのだ。
人は少したくさん雪が降ると
異常気象といい、
暑い夏がくると温暖化をいい、
台風が続くと異常だという。
しかし、それは過去を忘れているにすぎないのだ。
そして異常の記録はデータの蓄積があれば、
常に起こることなのだ。
それが科学の教えるところだ。

2012-01-16

●誕生日:No. 3949 2012.01.16

雪の模様。江別市文京台

今朝は、風もなく、穏やかな朝であった。
ただ、冬型が続いているようで、
季節風による雪雲の筋が
いつものように見える。

昨日長男の誕生日であった。
私が大学にセンター入試ででていたので、
何もしなかった。
ただ、家内がケーキを買っていたので、
みんなで食べたが、
お祝いは今週末に行う予定だ。
何をするかは未定である。
長男の希望を聞いてからだ。
私や家内の誕生日は、
祝うことも少なくなったが、
子どもたちの誕生日は
かかすことなく祝う。
親としては、それが楽しみにもなる。
子どもたちは祝われることを喜ぶので、
祝う価値があるのだ。

2012-01-15

●少しでも前に:No. 3948 2012.01.15

月と街灯。江別市文京台

今日もいつものように学校にきた。
センター入試の担当があるからだ。
担当業務は午後からなので
午前中に仕事をするつもりだが、
落ち着かない。
まあ、それでもできることがある。
少しでも前に進もう。

先日iPodnanoのリコール品が戻ってきた。
新しいiPodnanoになって戻ってきた。
家内が使っているのの同じバージョンであった。
長男が私のお下がりで使っていたものだ。
しかし、学校へは持って行ったらだめなので
通学中には使えない。
自宅ではパソコンで聞いている。
使う機会がないのだが、
私も別のを使っているので、
使う予定がない。
まあ、とりあえずは、渡しておいた。
贅沢な悩みだなあ。

●和算忠臣蔵:No. 3947 2012.01.15

鳴海風著「和算忠臣蔵」
(ISBN4-09-387371-2 C0093)
を読んだ。
和算についての内容は少しか出てこない。
忠臣蔵の新たな背景を提示する内容であった。
和算についての内容を期待して読んだのだが
そうではなかった。
そんなつもりで読んでなければ
面白かったのかもしれないが
読んだ動機が違うので残念であった。

85 襟裳岬:山脈が海に没するところ


冬の襟裳岬は、雪と風の中にあるのでしょう。少ないながらも観光客が訪れているのでしょうか。昨年の秋、襟裳岬を訪れました。そこは、日高山脈が太平洋に没するところでもあります。襟裳岬の地層から、そのダイナミズムが感じられます。

札幌から襟裳岬にたどり着くには、苫小牧あたりから太平洋岸に出て、海岸沿いを進むことになります。JRでいくならば苫小牧から日高本線に乗ります。日高本線は、様似(さまに)まで、4時ほどかかります。日高本線は様似駅が終着で、そこからは一日数本の路線バスに乗り、1時間ほどで襟裳岬です。札幌からは5時間以上かけてたどりつける地となります。
私は、卒業論文で静内川上流域の地質調査をしていました。原付バイクで調査していたので、調査地まで札幌から一日かけてたどり着きました。卒論の調査中に、様似にあるアポイ岳に登るためにバイクで出かけたのですが、それより先は、なかなか原付バイクではいけませんでした。
車社会になり、道路さえあれば、行き着くことができます。大学院ころには、車をもっていた友人がいたので、何度か襟裳岬にいったことはあります。それでも私にとって、襟裳岬は、遠いところでした。
襟裳岬は、歌でもうたわれたので、北海道でも有名な地となりました。観光化はしていますが、今でも最果ての地の感じがします。駐車場に車を停めると、土産物屋が何軒かあります。さき進むと灯台のある断崖の岬の先端にたどり着きます。いつも風が強く、霧もよくかかります。霧のために灯台が設置されています。昨年秋、家族でいった時も、強い風が吹き、海面には霧がかかっていました。
観光客は襟裳岬の断崖に立ち、そこから眺望を楽しみます。そして「風の館(やかた)」を訪れる方もいるでしょう。ガラス越しに風景を見ることができます。冬には窓越しですが、迫力のある眺めとなるでしょう。
私は、襟裳岬に行くときは、いつも先端にある海岸に降ります。時には、観光地である灯台や土産物屋にはいかず、海岸だけに降りることもありました。東側の細い道を降りていきます。以前は漁師の民家があっただけでした、今では小さな駐車場ができていました。
海岸に降りるのは、日高山脈が海の没する大地のダイナミックさを体感するためです。海岸では、面白い地層がみれます。
岬の先端が切り立った崖になっているので、その崖の下は露頭として地層を見学できます。小さな入り江で漁港になっています。以前、昆布とりをしている光景を見たこともあります。海岸を北に向かって進むと日高山脈を構成している地層(日高累層群)を見ることができます。頁岩や砂岩頁岩互層となっています。南にいくと、日高累層群の上(新し時代)に重なる地層の襟裳層が出ています。
襟裳層でまず目につくのは、大きな礫をたくさん含んでいる礫岩です。礫岩は、礫が基質(周りを埋めている物質のことす)より多いところもあります。泥岩や砂岩の部分も混じっています。
礫岩には、大きな礫が多数入っています。時には人の背丈より大きなものもあります。礫の中でも白っぽい花崗岩の礫が目立ちます。他にも砂岩、火山岩、泥岩、頁岩、ホルンフェルス(接触変成岩の一種)などの礫もあります。非常に多様な礫の種類があります。
礫岩のつくりを詳しく見ると、礫の粒子のサイズが下が大きく上に小さくなっていくところ(級化層理)、逆のつくりをもっているところも見られます。礫の大きさが急激に変化するところもあります。非常に複雑な構造の礫岩であることがわかります。
襟裳層の泥岩から見つかった化石(渦鞭毛藻や貝)からは、後期漸新世(2500万年前ころ)に海底でたまったことがわかります。礫岩の構造からは、激しい浸食があったこと、不連続な堆積作用もあったことも推察されます。このような礫岩は、海底へ粗粒な礫を含む土石流などによってもたらされたと考えられます。このような礫岩は、点在して分布していることから、その成因はまだよくわかっていません。
礫として含まれていた花崗岩の年代測定がされていて、約3000万年前であることがわかります。この付近で3000万年前ころの年代を持つ花崗岩の産地は、日高山脈南部にあります。そこから由来したと考えるの一番妥当です。もし、礫岩の中の花崗岩が、日高山脈の構成岩石であれば、日高山脈の歴史に重要な情報をもたらすことになります。
深成岩は地下深部でマグマが固まったものです。その深成岩が2500万年前の堆積岩の礫として、含まれているということは、深成岩が500万年後(2500万年前の襟裳層の年代)には地上に顔を出して、侵食されていたことになります。その地は、日高山脈が太平洋に没する襟裳岬に当たります。
襟裳岬の礫岩は、日高山脈の成立を考える上で、非常に重要な素材です。なによりも、そんな大地のダイナミズムを感じさせてくれるものです。
10年ほどの前に、神奈川から北海道に転居してきて、車を使うようになってから、襟裳岬には何度かでかけました。家族で襟裳岬にいくので、最初の何度かは一般道でいっていたので、一日かけてたどり着き、遠いところという印象は変わりませんでした。あるとき、校務で浦川にいったとき、高速道路が富川まで延びていたので、とても早くつき、近く感じました。今までの印象と違ってきました。行程の半分が高速でいけるので、車での移動時間も大いに短縮できるようになったわけです。
昨年秋は、様似で泊まって翌日襟裳岬にいったのですが、様似にあまりに早く着いたので時間をもてあますくらいでした。襟裳岬では、観光地と海岸の両方にいきました。土産物屋で昼食もとりました。海岸から上がってくるとき、ゼニガタアザラシを何匹かみることができました。霧も見ることができました。襟裳岬を満喫できました。

・ストーブの暖かさ・
襟裳岬の2月ころに行ったことがあるのですが、
思ったより雪が少なく驚きました。
しかし風は強く、寒さは一層強く感じました。
雪が少ないのは風で飛ばされているのでしょう。
襟裳岬は、最果ての地の印象を強くもたらします。
土産物屋のストーブの暖かさが救いとなります。
そんな暖房の暖かさは今日もあるのでしょうか。
「悲しみを暖炉で燃やし」ているのでしょうか。

・センター入試・
大学のセンター入試の最中です。
私の大学も会場になっているので、
教職員総出で対応しています。
前日には全学休校にして、
職員は、準備をしていました。
教員は当時の運営に当たります。
最大限の努力をはらいなが、
受験生への対処をします。
無事試験が終わることを祈るのみです。

GeoEssay 85 襟裳岬:山脈が海に没するところ

GeoEssay
85 襟裳岬:山脈が海に没するところ
を発行しました。

冬の襟裳岬は、雪と風の中にあるのでしょう。
少ないながらも観光客が訪れているのでしょうか。
昨年の秋、襟裳岬を訪れました。
そこは、日高山脈が太平洋に没するところでもあります。
襟裳岬の地層から、そのダイナミズムが感じられます。

2012-01-13

●一仕事:No. 3946 2012.01.13

夜明け前。江別市文京台

今朝は晴れて冷え込んだ。
積雪はなく圧雪状態の道路を歩いてきた。
これから晴天が続くと
道路がアイスバーンになって歩きにくそうだ。

今日は次男と科学館に行く予定である。
長男は今日から学校が始まる。
ただし、家内が調子がわるければ
次男の私だけでいく。
体調が良ければ、一緒にいく。
出かけるまで、
私は大学で一仕事をする。

2012-01-12

EarthEssay 2_102 首長竜の赤ちゃん 1:イクチオサウルス


EarthEssay
2_102 首長竜の赤ちゃん 1:イクチオサウルス
を発行しました。

胎生の首長竜化石が発見されました。
昨年の夏のことです。
魚竜の胎生は以前から知られていましたが、
今回の発見は、新たなタイプです。
首長竜の赤ちゃんの化石を紹介しましょう。

●淡々と:No. 3945 2012.01.12


吹雪。江別市文京台

今朝も冷え込んだ。
夜半に結構雪が積もったが、
除雪は入らなかった。
歩いて来る時も、
結構雪が降ったが、
大学につく頃には晴れていた。

明日は全学講義がない。
センター試験の準備のためだ。
いつものように出てきて、
ひと仕事してから、
次男を科学館に連れて行く予定だ。
週末には試験監督がある。
年末年始にできなかったすべきことを
いつものように淡々とこなしていこう。

2012-01-11

●潰れることなく:No. 3944 2012.01.11


青い空。江別市文京台

今朝は冷え込んだ。
寒さの中歩いてきた。
昨日は激しく雪が降った。
今朝は除雪がはいっていたので
道路は歩きやすかった。

昨日から大学は始まったが、
補講日になっていて、
私は会議があった。
今日から、講義が始まる。
私は1校目から講義がはじまる。
大学がスタートすると
一気にあれこれ校務や難題がわいてくる。
これに潰れることなく、
自分のすべき研究をしなければならない。
さあそんなあれやこれやの日常のスタートだ。

2012-01-10

●大雪:No. 3943 2012.01.10


激しい雪。江別市文京台

朝歩いてくると激しい雪であった。
大学に着く頃には雪が上がり、
青空が覗きだした。

朝、除雪がはいっていた。
ふかふかの雪だった。
図書館の中を歩いてくると、
歩道に除雪の雪が高く積まれていた。
女の子がその雪を向こう側から
乗り越えようとしていた。
私が先に通ろうかといったが、
もう戻れないので、
スカート中で雪に埋もれながら
乗り越えていった。
その後私が乗り越えるために、
雪を固めたいたら、
近所で自宅の除雪をしていた人が、
後で雪を捨てるので、
踏み固めないでくださいといわれた。
ボランティアで除雪しているのだろうな。

●算学武芸帳:No. 3942 2012.01.10

金重明著「算学武芸帳」
(ISBN978-4-02-264586-9 C0193)
を読んだ。
なかなか面白かった。
数学の部分は深入りしないで書かれているが、
そのに興味があるが、
多分、微積分や群、環などの概念の
数学の分野であろうと考えられる。
そのような部分を解説をいれると
多分一般の読者はついていかないのだろうな。

2012-01-09

●日常に:No. 3941 2012.01.09

坂道。江別市文京台

寒さの中を久しぶりに歩いてきた。
溜まっていた仕事をこなし、
明日からの日常の準備をするとにした。

いよいよ本格的に日常に戻る。
いつものように自宅を出て
徒歩で大学にきた。
守衛さんから挨拶をされた。
大学は土曜日が仕事初めで、
私は今日からである。
長い年末年始を過ごした。
ただし、年末に自宅の改修をした。
その整理が年末から年始にかけてやっている。
それに伴って、いろいろな整理をした。
子どもたちのマンガ(大量)をコーナーを決めて、
整理した。
それにともなって書いた場所を
家族全員の読める書棚にした。
またまた収納ができるようにしたので、
これからしばらくは大丈夫だろう。

2012-01-08

●日常モード:No. 3940 2012.01.08

野幌神社。江別市

あっという間に時間が流れすぎる。
毎日のように家の片付けをしている。
家の改装に伴う整理でもある。
それでいいのだが、
買い物、時々の食事など以外、
自宅で過ごすことが多い。
こんな頃でいいのだろうか。
そんなことを思いながら、
長い年末年始も終りとなる。
頭を切り替えて
日常モードにしていこう。

●限界集落株式会社:No. 3939 2012.01.08

黒野伸一著「限界集落株式会社」
(ISBN978-4-09-386315-5 C0093)
を読んだ。
面白かった。
愛媛県を思い起こさせるような過疎の山村。
そこで地域おこしなが行われる。
地域の特性を生かし、
それを商品として売りだしていく。
どこでもありそうなアイディアだが、
なかなかそれができない。
農協、役場、個人のエゴなど
マイナスイメージも提示されている。
でも、このような正攻法しか
過疎集落は生き残る道なないのだろうな。

2012-01-05

●怠惰さ:No. 3938 2012.01.05

野幌神社。江別市

昨日の午後から降りだした雪が
少々積もっているが、
除雪は入っていない。

昨日は午前中買い物、
午後は自宅で整理をあれこれしていた。
次男も手伝わせおこなった。
少しすずつ家の整理ができてくる。
家内もそれにつられて
少しずつ整理をしている。

なかなか大学に行くきっかけができない。
大学が始まるのは来週からだ。
一度、いかなくなると
ずるずるいかなくなる。
こんな怠惰さがいつもある。
大学に行ったからといって、
午前中の短時間しかいないのだから、
それほど生産性があがるわけではないのだが、
自宅から大学に持っていく荷物が
少しずつ増えていく。
それくらいが不便さなのだが。
今朝も早朝から自宅で仕事をはじめた。

●プラチナデータ:No. 3937 2012.01.05

東野圭吾著「プラチナデータ」
(ISBN978-4-344-01847-1 C0093)
を読んだ。
DNAの解読、解析が進み、
遺伝要素による個人の特性を
読み取る技術が進めば、
犯罪捜査も簡便化できる。
あるいは電気刺激による麻薬のようなシステムなど、
いろいろなアイディアが盛り込まれる。
そんな近未来(?)の話である。
そこに多重人格者の科学者や
自閉症的な天才、
精神科医、陶芸家、自給自足の脱都会組、
簡便化した操作に嫌気のさした刑事、
さまざまな人間が登場し、
ストーリを彩る。
そんな中での殺人事件。
面白かった。

EarthEssay 6_96 漱石枕流

EarthEssay
6_96 漱石枕流
を発行しました。

明けましておめでとうございます。
今年の年明けは、
この言葉を使うのも憚(はばか)られる気がします。
でも、年のはじめは、
やはりこの言葉がふさわしい気がします。
最初のエッセイは、
地質とは少し離れて、
故事からはじめましょう。
一年の始まりですから、
ゆるいスタートでいいのでないでしょうか。

2012-01-04

●三が日:No. 3936 2012.01.04

野幌神社。江別市

昨夜は、風が強かった。
雪も少しは降ったようだ。

今日は大学に行くつもりであったが、
予定が入ったので、
行かないことになった。
昨日は、街にでた。
正月のせいか、人が多い。
どうしても街では歩きまわることも多く、
人も多く、疲れてしまう。
電気屋にいくつもりが、
別の所で用が足せたので、
疲れたのでいかなかった。
今日は買えなかったものを
我が街で賄うつもりだ。
穏やかな三が日が過ぎていった。

2012-01-03

●穏やかな正月:No. 3935 2012.01.03

野幌神社。江別市

小雪がちらつく夜明けである。
穏やかな正月である。

昨日は9時前から行動をはじめて、
いくつかのところを回る。
最初9時開店のホームセンターにいくが、
出遅れて景品がもらえなかった。
その後、古本屋のバーゲンにいく。
半額セールを狙う。
初詣にいつもの神社に行く。
知り合いが神職のことろ。
知り合いの子供が神社の番をしていた。
夕方、よくいく知り合いの中華料理店にいくが、
定休日であった。
あるファミリーレストランにいったら、
満席で駐車場もない。
別のファミリーレストランにいく。
そちらは空いていた。

今日は、長男の制服をつくりに
札幌のデパートにいく。
1年半はいているので
尻が擦り切れそうになっている。
そのため、札幌に行く。
いくつかの買い物をする予定だ。
わがやの主な正月の行事は
これで終わり。

2012-01-02

●いつもの正月:No. 3934 2012.01.02

2012年の新年を迎えた。
いつもと変わりない年明けとなった。

我が家では、正月とはいっても。
朝、雑煮を食べるだけで
いつものと変わらない
日常的時間が流れる。
朝食後、お年玉と小遣いを渡す。
また、午後は、次男の強い希望で、
いろいろゲームをする。
次男は人生ゲームをしたいと
以前からいっていたので、家族でする。
その後トランプをした。
次男は満足してくれたようだ。
淡々と日常が進む。

今日は市内をいろいろ周る予定だ。
一番の目的は、毎年いっている神社への初詣だ。
2日にいくのは、正月気分がありながら、
空いているからだ。
小さな神社だが、好きなところだ。
神聖な気分を独り占めできるのがいい。

そんないつもの正月を過ごしている。
いつもの正月を迎えられる
ありがたさを味わっている。

2012-01-01

Monolog 120 時間の淘汰

Monolog
120 時間の淘汰
を発行しました。

明けましておめでとうございます。
本年もご愛読をいただければ幸いです。
毎年、年頭には、それぞれ希望や決意を新たにすることがあるでしょう。
ただ、私のように齢を重ねると、
「正月や年頭がそれほど特別なものではなく、
ただ人為的区切りとして過ぎ去る時間境界にすぎない」
などという無常な思いを抱いてしまいます。
そんな時間区切りであっても、
ついつい淡い希望を抱いてしまうのが、
風習として身についている正月なかもしれません。
ただし、今年は少々違う思いをもった年頭になりました。
前置きが長くなりました。
私の年頭の思いのエッセイです。