2009-05-31

●セットアップ:No. 2920 2009.05.31


花。江別市文京台

●セットアップ:No. 2920 2009.05.31

今朝は雨である。

朝、長男と大学にパソコンを取りに行った。
私のお下がりのパソコンを
子供用にする予定で以前からいた。
そのセットアップを午後からしていた、
ところが、インターネットにつながらない。
無線LANはもともとあきらめているので、
有線LANでわざわざ繋いだが、
うまくいかない。
いつもこれに悩まされている。
いろいろ試しているのだが、
その方法がわかならない。
どうしたものか。

今日は長男と、その友達をつれて、
プールに行く予定だ。
次男は風邪なので自宅待機だ。
もちろん新型インフルエンザではなく、
普通の風邪だが。

2009-05-30

●技術に溺れぬよう:No. 2919 2009.05.30


カツラ。江別市文京台

昨日の夜も疲れて、
ばたりと寝てしまった。
旅の疲れが出たのだ。
年齢のせいか、無理か利かなくなってきた。
年相応の体力、気力ということか。
しかし、年相応というは、
現代の世の中では
画一的なものではないかも知れない。
健康に気をつけて、運動を怠らない人から、
仕事に追われ、休日を怠惰に過ごす人まで、
同世代にも多様な人がいるだろう。
私は、どこに位置しているのだろうか。
町にいると、車での移動、
娯楽もビルの中、スポーツも屋内、
せいぜい人工的自然の中を動き回る、
ということになる。
自然の中の田舎暮らしだと、
たいていが自分の体を使ったものになるだろう。
それを不便さというかもしれないが
現代では、不便さこそが、
人間の野生を維持する鍵かもしれない。
大変かもしれないが、
それが人間という生物が
本来いるべきところかもしれない。
技術に依存した生活環境は、
人間の野生に弱体化をもたらす。
技術は、快楽と便利、安心安全をもたらす一方、
人間が本来持っている
生物としての基本的な能力の
喪失へと導いてしまう諸刃の刃だ。
技術に溺れぬようにせねば。
手遅れでないことを願う。

●天使と悪魔:No. 2918 2009.05.30

ダン・ブラウン著「天使と悪魔」
(上:ISBN978-4-04-295501-6 C0197
中:ISBN978-4-04-295507-8 C0197
下:ISBN978-4-04-295502-3 C0197)
を読んだ。
網走の列車の往復で読んだ。
映画で見たダ・ヴィンチ・コードより前に書かれ、
時間的にも、設定的にも前の話である。
科学と宗教、西洋の科学者とキリスト教
との確執が、テーマとなっている。
書くがとしては、
ガリレオやミケランジェロなどの科学者、
CERNの施設や研究者、技術なども出てくる。
壮大な話だが、舞台の大半は、
バチカン市国とその周辺の
ローマの名所で繰り広げられる。
ローマやバチカンを訪れた人には
思い出深いところだろう。
そこが殺人事件の現場となる。
過去の著名な科学者の秘密結社と、
教会との戦いの秘密を探るという、
いろいろな楽しみがあるだろう。
なかなか面白い小説であった。

2009-05-29

●道東へ:No. 2917 2009.05.29


花。江別市文京台

曇り空の中を歩いてきた。
風が冷たく感じた。

昨日まで網走と美幌を
教育実習の指導として、
実習校を訪問した。
いずれの学生もいい環境で実習をしてた。
受け入れる実習生が少ないためだろうか、
実習生を非常に大切に
育ててくれているという気がした。
新人研修のような取り組みである。
実習生が成長している姿を見ることができた。
さらに、教育現場で、熱心に、
真剣に取り組んでいる教師の姿をみた。
以前、先生たちを多数集めて実習をしたが、
こちらがプログラムを用意して、
先生に体験してもらって
感想を聞くという方式だったので、
先生たち自身の現場を見ることができなった。

教育現場には、
固有の用語、方法、視点などがある。
それは、必要性から生まれたものであろうが、
外部のものから見ると分かりにくい。
そのせいもあって、
議論の接点が見出しにくく感じた。
それが残念な点であった。
それをお互い乗り越えて議論するには、
もっと時間をかけて
お互いの交流を深めなければならないのだろう。

道東を2箇所を回って、
その地の自然を少しだけ味わった。
時間があれば、もっと自然の中に行きたかったが、
今回は余裕がなかった。
昼間の大部分の時間を列車ですごした感じがする。
車窓から見える北海道は大きく、
そして地域ごとに自然には個性があることを体感した。
疲れるが、車窓から景色をみるのも
たまにはいい気がする。

2009-05-28

EarthEssay 2_77 陸上への進出:酸素の物語3

EarthEssay
2_77 陸上への進出:酸素の物語3
(2009.05.28)
を発行しました。


生物は、光合成によって酸素を生み出し、
酸素を元にした体のシステムをつくりあげました。
酸素が大気中に加わると、
陸上進出のための環境も整いました。
生物が陸上に進出までに、
地球誕生から40億年という時間がかかったのです。
これに要した時間は、
長いのでしょうか、
短いのでしょうか。

2009-05-26

●花の名は:No. 2916 2009.05.26


クルマバソウ。江別市文京台

今日は、朝から快晴である。
ただ、風があるから肌寒い。
コートはもう着ていいなのだが、
風が強いので、
着てもいいくらいである。

明日から網走にいく。
気温を見ると、網走はこちらより
10℃近く温度が低い。
こちらが晴れていて、
網走は曇りであるから、
そのせいもある。
しかし、コートを着ていかなければ
ならないのだろう。

今日の午後は卒業研究で
4年生のゼミがあるのだが、
ここ3週間ほど、4名前後が
入れ替わり立ち代り
教育実習で欠席となってしまう。
半数近くがいなくなると、
ゼミも寂しいものとなる。
まあ、このゼミでは、
個別指導が中心だから、
不自由はないのだが。

花の名前がわからない。
花の図鑑が2冊、樹木の図鑑が1冊、
手元にあるのだが、
なかなか調べても覚えられない。
それが困る。
記憶力低下ではなく、
以前から動植物の名前が覚えらない
ということが私にはあった。
しかし、昆虫については、
息子が調べるとき、一緒にいたので、
ある程度知っている。
しかし、今では、魚、とくに深海魚や
昆虫については、息子に聞いたほうがいい。

2009-05-25

●順番にはじめよう:No. 2915 2009.05.25


畑の新芽。江別市文京台

今朝は、黒い雲が覆っていたが、
大学についてしばらくすると、
晴れてきた。
風が冷たく、コートが必要なくらいだったが、
晴れれば、熱いくらいだろう。

日曜日は家族でプール。
最近よく家族で日曜日にプールに出かける。
体力がついてきたのか、
15分くらいだったら、
休むことなく連続的に泳げるようになった。
午後はけだるくなるが、
それが心地よい。
午後、子どもたちは、
晴れ間がのぞきだしたので、
自転車で遊びに行った。
親は自宅で、のんびりとしていた。

今日は、今週から6月中旬にかけて、
出張が入ったり、母が着て滞在し、
行事がいろいろはいる。
そのために授業の準備と
レジメ作成とホームページ、印刷依頼、
また、定期的に出している
メールマガジンの予定も
間違わないようにしておかなければならない。
そろそろ論文の原稿も
書きはじめなかければならない。
やることを整理して、
順番に集中してやっていけばいいのだ。

2009-05-23

●じっとしていられない:No. 2914 2009.05.23


花。江別市文京台

昨日から雨である。
しかし、暖かい日となっている。
今日はのんびりとするつもりだ。
家内が、室内で洗濯物が
干せるようにしたいというので、
その方法を考え、材料を買い、
作業をする予定だ。
ヒモを張るのならすぐに終わるのだが、
ヒモをはったのは、
たるむのでいやだそうだ。
また、子供の水着も必要なようだ。
まあ、何にもしないでじっと過ごすのも、
無為さが残るので、
何かをしていたほうがいいのだろう。

●四季春:No. 2913 2009.05.23

森博嗣著「四季春」
(ISBN4-06-182333-7 C0293)
を読んだ。
デビュー作「すべてはFになる」に
登場した真賀田四季という天才科学者の
生い立ちが描かれたものだ。
4部作の最初ものである。
余りに詩的で、ストーリーが追いにくい。
意図的にこのような書き方をしているのであろうが、
新人がこの作品を提示したのであれば、
きっと独善的過ぎるといわれるような
描き方である。
しかし、森氏ほど実績をつむと、
読者が以前の作品や作風を理解していて、
以前の魅力的な人物の登場を、
好意的に解釈して、
この詩的世界を歓迎するだろう。
私は、久しぶりに読んだので、
戸惑い、理解しづらく感じながら読んだ。
でも、引き込まれる魅力があるのは確かだ。

2009-05-22

●研究モード:No. 2912 2009.05.22


花。江別市文京台

今日は曇っている。
雲がちで寒いかと思ったが、
風もなく、気温も高かった。
もうコートは要らない。

今週はいろいろあって精神的に疲れた。
来週から出張がはいってくる。
週末はしっかりと休まないと思っている。
しかし、最近の週末は
何かしたいという気力がわかない。
どうしたものだろう。

昨日の会議で、
予算上では印刷費がカットされていたが、
紀要の出版が決定されて
原稿の募集が公式に行われた。
7月末が締め切りで、
投稿希望の提出が今月中である。
そろそろ論文の構想も
練らなければならない。
以前から考えていたが
ここ数日で決定しなければならない。
さて、研究モードに入らなければ。

2009-05-21

●サーバ公開:No. 2911 2009.05.21


ツツジの若葉。江別市文京台

今日も晴れている。
春もコートはやめた。
早朝でもコートがいらなくなってきた。
歩いていると汗ばむほどだ。
鶯の声が季節はずれの気がしてきた。

昨日新しいサーバが公開された。
ここでリンクしているところも、
新しいサーバに移動した。
表面的には何の変化もしていないが、
URLは変わっている。
このサイトから移動するには問題がないが、
登録しているときは、
変更しなければならない。
サーバは1.5GBあるので、
今後、容量を気にすることはない。
サーバは何とかなったのだが、
BLOGの設定ができない。
いろいろ試しているのがが、
cgiの設定がよくわからない。
分かれば終わりなのだろうが、
そこにたどり着かない。
試行錯誤を繰り返すことになるのだろう。

昨日は5校目が終わったときには、
6時半を過ぎていた。
いつもはもっと早く帰るのだが、
まだ残照があった。
日も長くなってきた。
帰る時間が遅くなると、
寝るまで時間が少ないので
あわただしくなる。

EarthEssay 2_76 酸素の利用:酸素の物語2

EarthEssay
2_76 酸素の利用:酸素の物語2
を発行しました。

酸素は、植物が生産しています。
酸素は、生物にとって有害でもありますが、
うまく利用すると、エネルギーを生み出すこともできます。
酸素を利用するために、
非常に複雑な仕組みを持たなければなりませんでした。
しかし、酸素を用いたエネルギーは、
非常に効率のいいもので、
複雑な仕組みを整える価値がありました。

2009-05-20

●母からの電話No. 2910 2009.05.20


木と青空。江別市文京台

今日は晴れている。
昨日も今日も、抜けるような青空の快晴である。
そして暖かい。
コートももういらない。
明日からコートなしでこようか。

昨夜、母から電話があった。
寝入りぱなだったのででれなかった。
今朝、母から電話があった。
親戚の訃報であった。
危ないというのは聞いていた。
しかし、実際に訃報を聞くと、
穏やかではいれない。
いずれも子供ことから知っている人で、
大人になってからも冠婚葬祭などで
顔をみてている。
親戚の不幸は、
今年になって3人目である。
まさに立て続けに起こった。
私の年代として、そういう時期なのかもしれない。
みんな、長生きの世代で高齢となっている。
その人たちが今逝ってるのかもしれない。
ご冥福を祈る。

●シャーロック・ホームズ 賢者の石:No. 2909 2009.05.20

五十嵐貴久著「シャーロック・ホームズ 賢者の石」
(ISBN978-4-33407656-6 C0293)
を読んだ。
五十嵐氏の本はいろいろなタイプの
小説を書いている。
今回はシャーロック・ホームズものを書いた。
なかなか面白い小説である。
しかし、短編が4つなので、
少々物足りない気がする。
五十嵐氏の小説は、
いつもこの物足りなさがする。
なぜか分からない。
ただし、面白い。

2009-05-19

●サーバ(その後):No. 2908 2009.05.19


つつじ。江別市文京台

今日は朝から晴れている。
暖かい快晴の中を、歩いてきた。
コートが要らないほど暖かい。
5月中旬して、
やっと初夏のような陽気になってきた。

昨日は、サーバの設定をやっていた。
DNSなどを設定したのだが、
それが保存されない。
どうもFedraのアプリケーションのバクらしい。
計算機センターの人が来て、
やっと原因究明ができ、
インターネットへの接続ができた。
データも公開用のフォルダーに転送した。
WWWに関しては、もう大丈夫だ。
あとはblogの設定だが、
これがなかなかややこしい。
いまのところうまくいかない。
あまりサーバにかかわっている時間がない。
サーバを計算機センターにあずけて
これからはFTPで作業をしていこう。
日々のすべきことをこなさなければならない。

2009-05-18

●サーバ:No. 2907 2009.05.18


タンポポ。江別市文京台

昨日午後から降り出した雨が、
朝には、あがっていた。
歩いているときに、
時々ぱらぱらと降ってきたが、
傘をさすほどでもなかった。

サーバを研究費で購入した。
LinexのFedora10となっている。
GNUになって使いやすいのだ、
ネットワークの接続法が分からない。
いろいろやってみたがわからない。
コンピュータ室の助っ人を
頼まなければならないかもしれない。

昨日は、午前中家族でプールにいった。
昼食を外食にして、
午後はのんびりとした。
子どもたちは外に遊びにでていった。
しかし、曇っていたので早々に帰ってきた。
プールのけだるさと、
午後ののんびりした
気分味わった休日であった。

2009-05-17

●普通の休日:No. 2906 2009.05.17


シダ。江別市文京台

昨日は、午前中は買い物をして、
図書館にいった。
午後は、のんびりと、いやだらりとしていた。
子供たちは天気がよかったので、
友達と外で夕方まで遊んでいた。
親は不健康に、子供たちは健康的に過ごした。

休日前には、週末には
いつもの違う何かをしたい
という気持ちが高まる。
ところが、ふたを開けてみると、
いつもと変わらない休日が待っている。
こんな繰り返しの休日を迎えている。
もしかすると、何もしないことを
心も体も望んでいるのかもしれない。
怠惰に過ごすことを
欲しているのかもしれない。
仕事をした達成感、
あるいはご褒美として、
なにもないのは
余りにつまらないから、
何か特別なものを
欲しているのかもしれない。

しかし、今日も普通の休日を過ごすのだろうな。

2009-05-15

●楽を求めてしまう:No. 2905 2009.05.15


タンポポ。江別市文京台

今朝は、快晴である。
ここ数日夜に雨で、午前中晴れ、
午後には雲りがちになる、
という繰り返しだった。
今日は午後晴れてくれるとありがたい。
久しぶりに、森を歩いて帰りたいのだが。

春になってから、
我が家も外に出かけることが多くなった。
先週と先々週の土曜日は講義があったので、
日曜日だけの休をとることになった。
今週末は2日間の休みなので、
久しぶりにたっぷり休めるという気がする。
ゴールデンウィークが終わってすぐだというのに、
週休2日のありがたさを感じる。
人は、やはり楽を求めるものなのか。
それとも私だけなのか。

昨日教育実習の訪問指導のための
チケットを生協に注文に行った。
母のチケットが発券されていたので、
それをもらってきた。
母は小学校の運動会に合わせてくる。
小学校の教育実習は、
7月の教員採用試験にあわせて
その前に行われる。
北海道も春になり、活動的になったためか、
単にそういう時期なのか。

53 那智の滝:鳥居越しのマグマの末端

 三大瀑布のひとつ和歌山県の熊野にある那智の滝を訪れました。春まだ浅き熊野路で、眺めた那智の滝は、大地の営みによって、そして大空の営みを背景に、長年の人の信仰という営みを宿していました。信仰の象徴の鳥居から、大地の営みを示すマグマの末端を、那智の滝に見ました。

 日本人は、なぜか「3○○」や「3大○○」として数え上げることが好きな民族のようです。日本三景のように古くから挙げられているものや、御三家や新御三家などのようにあるときから呼ばれるようになったものなど、いろいろあります。最近では、官庁や公共団体、学会、関連組織などなどが「○○百選」などとして、いろいろな対象を選定をすることが増えてきました。
 今回は、三大瀑布、あるいは三名瀑としてして、古くから知られている滝の話です。
 三大瀑布とは、茨城県の袋田の滝、栃木県の華厳の滝、和歌山県の那智の滝です。袋田の滝は、久慈川支流の滝川上流にあり、長さ120m、幅73mです。その広さともに、緩やかにカーブする斜面を流れ下る水は優雅さが魅力です。華厳の滝は、観光名勝の日光にあり、中禅寺湖からあふれ出た水が、幅は7mほどなのですが、落差97mを誇ります。また、滝の落ち口の横からだけでなく、エレベーターが設置されているので滝つぼの脇からも滝を見ることができます。
 那智の滝は、和歌山県の熊野の自然信仰の聖地のひとつにもされ、古くから信仰対象となっていました。滝は、道路から参道を通り、神社の鳥居越しにみることになります。宗教的な神秘さや荘厳さもさることながら、その魅力はやはり落差133mを一気に流れ落ちる水の勇壮さではないでしょうか。
 私は、今まで華厳の滝しか見たことがなく、今回、春の南紀旅行で三大瀑布の2つ目となる那智の滝を見ることができました。朝一番に訪れたので、観光客が少なく落ちついて見ることができました。3月下旬の春に、桜も咲き始めていた時期でしたが、地元の人も驚くほどの寒の戻りで、晴れていたのに肌寒い天候の中、見学しなければなりませんでした。
 参道の奥にあわられた那智の滝は、鳥居越しに眺めることになります。その鳥居越しの那智の滝の眺めは、不思議な感慨がありました。その不思議な感慨は、マグマと自然と、人々の信仰から由来するなにものかに、心が呼応したのかもしれません。
 那智の滝は、ほぼ垂直に切り立った岩石の壁を、水が流れ落ちています。岩石の壁は、白っぽい火成岩からできています。熊野周辺では、1400万年前くらいに大規模なマグマの活動が起こり、白っぽいマグマ由来の深成岩や火山岩が広範囲に形成されました。この一連の白っぽいマグマによってできた火成岩類を、熊野酸性岩類と呼んでいます。
 酸性岩とは、珪酸(SiO2)の成分の多いマグマが固まったもので、白っぽくなります。酸性のマグマが、地下深部でゆっくりと固まると花崗岩になり、火山として噴出するとデイサイトや流紋岩などになります。一方、珪酸の成分の少ないマグマは、マグネシウムや鉄が多くなり、黒っぽい色になります。そのようなマグマを塩基性と呼びます。深成岩は斑レイ岩になり、火山岩は玄武岩になります。
 熊野酸性岩類は非常に大規模に活動しました。分布は、和歌山県の那智勝浦町から、北北東に太平洋沿いに伸び、三重県の尾鷲市まで続く、20×60kmにもなる大きなものです。
 那智の滝も、熊野酸性岩類に属し、花崗岩の仲間からできています。花崗岩といわなかったのは、正確には花崗斑岩(かこうはんがん)とよばれる岩石だからです。斑岩とは、岩石の中に大きな結晶(斑晶(はんしょう)と呼びます)があり、それ以外の部分(石基(せっき)と呼びます)には、小さな結晶や結晶化していないもの(ガラスと呼びます)からできている岩石です。火山岩と深成岩の中間的なもので、以前は半深成岩とも呼ばれていましたが、今ではあまり使われていません。
 実は、熊野酸性岩類では、花崗斑岩が大半(85%程度)を占めています。熊野深成岩類は、非常に浅いところまで上昇してきた花崗岩マグマが、一部は噴出して火山灰や溶岩となり、多くは浅いところで固まったと考えられています。ですから、斑岩のつくりになったのです。
 このような大量の酸性岩マグマは、どのようにしてできたのでしょうか。
 一般に花崗岩は、大きく分けて2つの成因があると考えられています。チャペルとホワイトは、オーストラリアの東部にある花崗岩を研究していて、SタイプとIタイプに分けました。これが最初の花崗岩の成因に基づいたタイプ分けでした。彼らは、泥質変成岩に似た性質のものをSタイプ花崗岩と呼び、カルシウムに富む鉱物を持った普通の花崗岩をIタイプと呼びました。SタイプのSとは、堆積岩(Sedimentary Rock)から、Iは火成岩(Igneous rock)からとったものです。Iタイプ花崗岩は、マントルや地殻下部が溶けてマグマができたもので、Sタイプ花崗岩は、地殻上部の堆積岩が溶けてマグマができたものだと考えられています。
 熊野酸性岩類に似た岩石は、紀伊山地の中核部をなす大峯山周辺にも出ています。大峯花崗岩類と呼ばれています。大峯花崗岩類は熊野酸性岩より北の方に位置します。大峯花崗岩類は、幅は狭いのですが、50km以上にわたって、山の上部に断続的に分布しています。大峯花崗岩類は、熊野酸性岩類より北で、連続するわけではないのですが、近いところにあります。
 熊野酸性岩類は、化学組成や同位体組成、鉱物の性質から堆積岩類の部分溶融により生じたSタイプ花崗岩質マグマからできたと考えられています。大峯花崗岩類には、IタイプとSタイプの両者があります。大峯のSタイプと熊野の花崗岩は、形成時代も性質も似ていることから同じ成因でできたと考えられています。
 大峯花崗岩類の研究から、大峯のSタイプと熊野酸性岩類は、地下20kmから15kmぐらいのところにあった堆積岩(あるいはその変成岩)が、700℃ほどの温度条件で溶けてできたマグマだと推定されています。
 熊野酸性岩類は、大部分は花崗斑岩なのですが、岩体の中央部に流紋岩と流紋岩質凝灰岩があり、分布が途切れています。花崗斑岩は、流紋岩より北側を北ユニット、南を南ユニットと区分しています。那智の滝は、南ユニットの花崗斑岩の南端に位置しています。その花崗斑岩の末端が滝を形成しています。
 もともとのマグマの先端部分は、崩れ落ちてなくなったと思いますが、現在のマグマの分布が、ここで終わりであることを、周りの地形からも予想できます。
 熊野地域は、黒潮の影響を受け、年平均気温は約17℃という温暖で、年降水量は約3,300mmという多雨地域となっています。このような豊富な降水量によって、熊野には、多くの滝があり、那智四十八滝と呼ばれています。その中でも、那智の滝は、代表的なものでした。
 那智川にできた那智の滝は、北東に広がる花崗斑岩の上に形成された那智山および烏帽子山(標高909.2m)に源流をもちます。那智川の流域は、けっして広くなく、流路も短いものです。しかし、豊富な降水量を背景にした那智の滝は、7mという滝幅ですが、大きな落差で勇壮な滝が形成されています。那智の滝は、2004年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されましたが、そのコアゾーンともなっています。そして御神体として、信仰の対象でもある那智の滝は、マグマの末端にできた滝でした。鳥居越しに眺めたときの那智の滝への感慨は、マグマと自然環境、そして人の信仰が融合したものであることがわかりました。

・柱状節理・
那智の滝は、上部の3割ほどのあたりまで
不規則ですが水平の割れ目(節理(せつり))が走り、
残りの下の部分は、明瞭な垂直の節理があります。
節理とは、マグマがらできた岩石が冷えると、
少し体積が縮むので、そのときに形成される割れ目のことです。
節理のできる方向は、マグマが冷えた向きと
垂直なるように、形成されていきます。
上部は不明瞭ですが、滝の下の部分は
明瞭な柱状節理を示します。
滝では、このような節理がでていることがあります。
私が行ったことがあり、すぐに思いつくものでも、
伊豆の浄蓮の滝や河津七滝(かわずななたる)、
北海道の層雲峡の銀河の滝や流星の滝など
をすぐにあげることができます。
そのひとつに、那智の滝が付け加わりました。

・シームレス地質図・
2009年1月30日に、シームレス地質図データベース(WebGIS版)が
独立行政法人産業総合研究所
地質調査総合センターから一般公開されました。
シームレス地質図とは、
写真のようなドットの画像ではなく、
ベクトルデータで地層境界や構造線を作成しています。
そのため、拡大しても画質が劣化することがありません。
私も、WebGIS版を今回初めて利用しました。
もとの地質が20万分の1であるのと
広範囲の地質図だったので、
画像データのものと、あまり違いを感じませんでしたが、
今後、5万分の1の精度でスームレス地質図を作成する予定があるそうなので、
かなり精度のよい地質図が見ることができそうです。
この地質図は、プラグインを入れて、ユーザー登録さえすれば、
選択範囲を最大1000×1000pixcelの精度でダウンロードできます。
なかなかすばらしいものです。

・許可申請・
地図や地理情報に興味ある人は、もうご存知かもしれませんが、
国土地理院が、全国の10mメッシュ数値標高データを公開しました。
これは、画期的なことだと思います。
北海道地図株式会社さんが10mメッシュを有料で販売されています。
私もそれを購入して、このエッセイのホームページで利用しました。
さらに、共同研究として各地の10mメッシュデータを
利用されていただきました。
しかし、その共同研究も終わり、購入したもの以外は、
10mメッシュの標高データを利用できなくなりました。
ところが、今年の4月から、国土地理院が
だれでも無料で利用できるようにしてくれました。
私も、早速データをダウンロードして使える状態しました。
インターネットによる利用手続きをとっていますが、
なかなか煩雑で面倒で、許可の取り方がわかりません。
国土交通省は簡便化してたといいますが、
IT上においても、煩雑で困っています。
インターネットによる確定申告でも同じ思いをしました。
いわゆるお役所になっているような気がします。
もう少し簡単にできないのでしょうかね。
書類を郵送したほうがずっと簡単だったので、
先日書類を送りました。
私が遅れているのか、政府が進みすぎているのかわかりませんが、
市民がもっと使いやすくできないものでしょうかね。

GeoEssay 53 那智の滝:鳥居越しのマグマの末端

GeoEssay
53 那智の滝:鳥居越しのマグマの末端
(2009.05.15)
を発行しました。

三大瀑布のひとつ
和歌山県の熊野にある
那智の滝を訪れました。
春まだ浅き熊野路で、
眺めた那智の滝は、
大地の営みによって、
そして大空の営みを背景に、
長年の人の信仰という営みを宿していました。
信仰の象徴の鳥居から、
大地の営みを示すマグマの末端を、
那智の滝に見ました。