2013-02-28
●頭脳の集中:No. 4331 2013.02.28
Time:
7:09
●
Geologist
サイロ。江別
今朝は薄く曇りだ。
冷え込みはそれほどではない。
昨日、学科の教員から
送別の飲み会があったということを聞いた。
私はその会が今日あるものだと予定していた。
家族にもそう伝えていた。
日程が変更されたとの
連絡を受けていたが、
それをスケジュール表に
記入し忘れていたようだ。
メールをみると、日程変更があった。
無断キャンセルなので、
費用を負担しなければならない。
申し訳ないことをした。
今、集中していることが
いくつか並行してある。
それ以外のことに頭が
なかなか働かない状態になっている。
頭が非常に集中している状態だ。
望ましい状態だと思っている。
3月一杯、この状態を維持したいと考えている。
EarthEssay 3_113 極限環境微生物 1:未知の環境
Time:
0:00
●
Geologist
EarthEssay
3_113 極限環境微生物 1:未知の環境
を発行しました。
地球上のほとんどのところを、
私たちは知っていると思っていますが、
実は未知の世界は、まだまだあります。
新しい環境が見みつかると、
そこには新しい生物が見つかることがよくあります。
新しく見つかる環境は、
大抵が過酷です。
過酷な環境に暮らす生物は、
「極限環境微生物」と呼ばれます。
「極限環境微生物」について考えていきます。
2013-02-27
●自然への回帰:No. 4330 2013.02.27
Time:
7:06
●
Geologist
満月。江別
今朝は薄く霞んでいる。
西の山際に満月がみえた。
朝の寒さが続いている。
昨日は学内の研究費の
申請書類の草稿を書いていた。
草稿を書きながら、
自分の今後の研究計画を
考えることにもしている。
来年度は、野外調査を
もう少ししたいと考えている。
最近、調査にいってない。
自分自身が縮こまっている気がする。
自然への回帰が必要だ。
それを補うためにも、
研究費を申請して出かけようと考えている。
今日は原稿を書いて、
その草稿を書きながら、
統計学の勉強を続けていこう。
●虹を操る少年:No. 4329 2013.02.27
Time:
6:57
●
Geologist
東野圭吾著「虹を操る少年」
(ISBN4-06-263545-3 C0193)
を読んだ。
音楽、食事、香水など五感を感動させる芸術がある。
ところがみつことに関する芸術はあるが、
光自体を感じて
それに感動することはない。
それを題材にした小説である。
不思議な感じだが
面白かった。
2013-02-26
●頭脳疲労:No. 4328 2013.02.26
Time:
7:00
●
Geologist
ハルニレ。江別
今朝は薄く雲がかかっている。
しかし、冷え込んだ
昨夜は結構、雪が降った。
除雪が道路ははいったが、
ところが、公共機関は
除雪の入ってないところもある。
結構雪に埋もれて歩いていた。
今週も統計学の勉強を継続中。
概要がわかってきた。
あとは利用の仕方だが、
それを今週やっていくつもり。
それに加えて、
統計用のソフトの使用も試行錯誤している。
いろいろ新しいことをやっていると、
頭が刺激されて、
頭脳の疲労が結構ある。
心地良い疲労であるが
長い時間の睡眠が必要のようだ。
2013-02-25
●違う時間に:No. 4327 2013.02.22
Time:
8:11
●
Geologist
雪と朝日。江別
今朝は快晴。
心地良い青空だ。
放射冷却で冷えきった
空気の中を歩いてきた。
そんな朝もいい。
実は、今日 いつもより1時間ほど寝過ごした。
起きたら6時前だ。
起きて手短に支度をして、朝食たべ、
6時間くらいには出た。
そのないつもと違う時間の通勤も
見る景色、会う人達が違うのがいい。
2013-02-22
●校務である:No. 4327 2013.02.22
Time:
7:45
●
Geologist
サイロ。江別
今朝は晴れ。
昨日午後から晴れだし、
あちこちで除雪、排雪が続いていた。
今朝は放射冷却で冷え込んだ。
今年最大の寒波が北海道に北にあり、
しばらく寒さが続きそうだ。
昨日の大雪で交通は大きく乱れがあった。
大学も教務の人も朝は殆どこれていなかった。
しかし、午後にはほぼ揃っていた。
午後の会議も津城通りに開催された。
次男の小学校は休校で
中学校は行事なので強行開催。
来れる人は来て、公欠となり
行事の遂行がされたそうだ。
対応は様々だ。
今日は、印刷屋さんに原稿を渡すことになる。
その準備もしておかなければならない。
なにかと忙しいが、校務である。
●石と人間の歴史:No. 4326 2013.02.22
Time:
7:36
●
Geologist
蟹澤聰史著「石と人間の歴史」
(ISBN978-4-12-1202081-9 C1240)
を読んだ。
地質学者の蟹澤氏が訪れた地を中心に、
石にまつわるいろいろな物語を示されている。
少々統一にかけているが、
まあ、このような本はあまりないのでいい。
私のGeoEssayと同じ趣旨のものだなあ。
2013-02-21
●大雪:No. 4325 2013.02.21
Time:
7:57
●
Geologist
大雪。江別
今朝は大雪。
自宅を出るところで雪に阻まれた。
明け方に除雪が入ったが、
その後にさらに大量に降った。
歩るく時に、車の轍を歩かなければ埋もれる。
横を車が通る時、
車は徐行しているが、
巻き上げる雪で圧力を感じる。
すごい豪雪である。
膝より上、50cm以上降っているかもしれない。
あちこちで車が埋もれている。
昨夜、大雪警報がでていたが、
こんな大雪は初めてだ。
EarthEssay 1_114 23億年前の事件 4:シナリオ
Time:
0:00
●
Geologist
EarthEssay
1_114 23億年前の事件 4:シナリオ
を発行しました。
23億年前、酸素が急激に増加するのは、
光合成をする生物が急激に増えたこととされました。
光合成生物が、なぜ増えたのでしょうか。
その時期やメカニズムは、
よくわかっていませんでしたが、
シナリオが考えられました。
2013-02-20
●統計学:No. 4324 2013.02.20
Time:
7:04
●
Geologist
ハルニレ。江別
今朝は晴れ。
雲が一部かかっているが、
放射冷却で冷え込んだ。
風はない。
日が昇れば少しは溶け出すだろうか。
昨日は、次々の細かい仕事が入り、
落ち着かなかった。
今日は昼前に学生との打ち合わせがある。
他にも、いくつかやるべきことがある。
一昨日統計学の書籍をしらべるために
図書館にいった。
統計のとこを探していたら、
3段ほどの書籍しかない。
おかしいなとおもって、
昨日再度いったら、
数学のところに
確率、数理統計の棚があった。
大量の書籍があり、
探していたものもあった。
今週は統計学を学んでいる。
2013-02-19
●研究室の清掃:No. 4323 2013.02.19
Time:
7:33
●
Geologist
雪と木。江別
今朝も曇りである。
風もなく、寒さはそれほどではなかった。
昨日、自宅の自治会で排雪があった。
私が帰る頃に真っ最中であった。
大きな除雪車2台、排泄用のロータリー、
排雪用のトラックが何台も連なって
排雪をしていく。
近づくの危険だ。
次男が隙をみて家に入ってきたといった、
見えるように堂々と入ってこないと
巻きこまれたら大変だと伝えた。
今日は研究室の清掃が入る。
床の清掃が主となるが、
その間研究室を開けなければならない。
その間図書館に避難するしかない。
毎年のことだから、
仕方がない。
2013-02-18
●共同排雪:No. 4322 2013.02.18
Time:
7:29
●
Geologist
雪と木。江別
今朝は曇りである。
風もなく、寒さはそれほどではなかった。
日曜日は激しい積雪があった。
今朝はあちこちで除雪がさなれていた。
除雪がされていると
道は歩きやすくなる。
今日は我が屋の地域の市と自治体の
共同排雪がある。
道沿いにたまった雪を
雪捨場まで捨てにいくことである。
大型トラック、大型排雪車が
路地の雪を運び出していく。
その間、交通か遮断されるので、
少々不便だが、道が広くなって、
皆は楽しみにしている。
帰宅時間とかち合わなければいいのだが。
2013-02-17
●統計学:No. 4321 2013.02.17
Time:
9:39
●
Geologist
今朝は雪。
家内と次男は小学校行事、
長男はクラブで
午前中は私一人になる。
みんな昼食を食べて帰ってくるので、
私は留守番となる。
昨日は教育心理学の概要をやろうとしたが、
あまりいいものがなかったので、中止。
以前から何度もやっては途中でやめていた
統計学の概要をまとめることにする。
統計学は資料がありすぎる。
深入りすると高度の数学に阻まれる。
私は、どんな時、どの統計処理をすればいいかを
知りたいだけなのである。
実際の岩石の統計をとるとき、
そこにどのような傾向があるかを
見極めたいと考えている。
データ収集は試しにいくつか得ている。
なかなか大変な作業だが、
そのデータから何が読み取れるのかを
やりたいと考えている。
しかし、いつも統計学の入門でけつまずいている。
今度こそはとまた始めたのだ。
どうなるだろうか。
●さよならドビュッシー:No. 4320 2013.02.17
Time:
9:29
●
Geologist
山中七里著「さよならドビュッシー」
(ISBN978-4-7966-7992-3 C0193)
を読んだ。
ミステリー風だけど、
音楽を舞台とした青春小説だ。
音楽、それもクラシックにそれほど興味がないが、
構成やストーリーが面白いので、
一気に読みきってしまう。
能力のある著者のようで、
探偵役の音楽家が別の作品でも登場するようだ。
2013-02-15
●細部に宿る:No. 4319 2013.02.15
Time:
8:05
●
Geologist
雪と木。江別
今朝は晴れだ。
昨日の午後から降った雪で
木々の枝に白く積雪している。
木と雪の模様がきれいだ。
昨日は市の審議委員をしていることから、
会議に出席した。
いろいろな階層の方が出席されて、
ある目的のために、
市の施策とそれに対する質疑応答がなされた。
質問は微に入り細に入ったことだ。
重要で成果があるのだ。
私は、もっと本質的な部分に
関与すべきなのだろうな。
私は研究的な視点で
本質は何かを考えることがくせになっている。
だから、施策の微への関与は苦手だ。
しかし、神は細部に宿るのだろう。
98 温海ドレライト:板状節理と見方の変遷
Time:
0:00
●
Geologist
温海(あつみ)は地質学では、特徴のあるドレライトが産することで、有名です。温海ドレライトと呼ばれ、多くの地質学者が知っているところです。ただし、遠方の地質学者はそれほど訪れていないのが現状ではないでしょうか。そんな温海ドレライトに見方が変遷しています。
山形県と新潟県の海岸沿いの境界は、鼠ヶ関(ねずがせき)です。鼠ヶ関は、東北と越後の境界ともなります。ここには古くから関所があり、大和民族が蝦夷に進出するときの拠点にもなっていました。鼠ヶ関は、白河関と勿来関とともに奥羽三関とされ、源義経が平泉に逃げる時に通った道だとされています。地元の資料では、歌舞伎の勧進帳の舞台となったともいわれていますが、他の資料では、加賀国の安宅の関(石川県小松市)での物語となっていますが・・・。
山形と新潟の県境は葡萄山脈の花崗岩があり、険しい海岸沿いになります。山形県の新潟県よりの海岸沿いに、温海という町があります。温海と書いて「あつみ」と読みます。もともと山形県西田川郡温海町だったのですが、2005年の市町村合併によって、鶴岡市に併合されました。
温海は、地質学では有名なところです。温海ドレライトと呼ばれる岩石が分布しているところだからです。英語のdoleriteの読みをそのまま用いたものです。ドレライトは、玄武岩マグマが、地下の比較的浅いところに貫入して、ゆっくり冷えてできた岩石です。
温海地域には、ドレライトが、南北25km、東西1から4kmの範囲にわたり、シート状(岩床と呼びます)に、長く露出しています。シートの厚さは、場所によって変化していて、10mから300m以上になるところもあります。
温海ドレライトが有名になったのでは、「マグマの化学的性質」と「取り込んでいるもの」の特徴、「節理の見事さ」でした。
「マグマの化学的性質」とは、マグマが「アルカリ岩」と呼ばれるものである点でした。
火山をつくるマグマには、大きく分けて、アルカリ、ソレアイト、カルクアルカリという3つの系列があります。アルカリ系列とは、アルカリ(ナトリウムとカリウム)を多く含み、カルクアルカリ系列はカルシウム(CaO)を多く含み、ソレアイト系列は鉄を多く含むマグマです。厳密にはいくつかの定義があるのですが、マグマの起源や組成、マグマの固化(固結といいます)過程の違いによって、系列が分けられています。日本列島の多くの火山は、ソレアイトとカルクアルカリのタイプが多いのですが、日本海側には、量は少ないのですが、アルカリ岩が分布しています。
温海ドレライトは、その珍しいアルカリ岩でした。アルカリ岩のマグマの活動時期は、日本海が拡大した時期(中新世、1500万年前ころ)に活動したものです。その点で地質学的にも、興味深いマグマとなります。
「取り込んでいるもの」とは、捕獲岩のことです。マグマが上昇してくる時、途中にあった地下の岩石を取り込んでくることがあります。温海ドレライトには、斑レイ岩を捕獲岩として取り込まれています。かつては、斑レイ岩は下部地殻を形成していると考えられていたました。
1964年に久城育夫さんは、温海ドレライトが捕獲している斑レイ岩石が下部地殻を構成していたものであることを、詳細な岩石の検討で明らかにしたので、有名になっていました。
「節理の見事さ」の節理とは、マグマが冷え固まった時、体積が少し小さくなります。そのとき角柱(多くは、5から6角)になることが多いのですが、温海ドレライトでは、層状の節理が見事に発達しています。このような節理を板状節理といいます。非常に綺麗な幾何学的な模様で、不思議な節理でもあります。ただ節理を横からの断面をみると、角柱状になっているのですが。
以上のようなことから、温海ドレライトは、地質学者の間では有名になっていました。
私も、名称だけはよく知っていましたが、昨年の秋にやっと訪れました。道の駅「あつみ」の海岸やいくつかのところで、岩石の様子をみることができました。少々風化はしていますが、見事な板状節理もあります。
近年は、少々温海ドレライトに関する見方が変化してきているようです。岩手大学の土谷信高や室蘭工業大学の後藤芳彦さんたちは、新しい見方を示しています。その根拠は、新しい観察や記載に基づいたものです。
まず、一番重要な観察は、温海ドレライトに下部地殻が捕獲されているのではなく、デイサイト~安山岩(以下デイサイトと呼びます)にのみ捕獲岩が含まれていると報告しています。デイサイトは、アルカリ系列ではなく、カルクアルカリ系列になります。久城さんの報告とは違っています。
次に、デイサイトには、ドレライトが取り込まれていて不規則な形になっています。すでに固まっているドレライトに貫入していることも、わかってきました。これは、久城さんの考えでは説明できない、不思議なデイサイトの産状となります。
3番目に、デイサイトにはカンラン石(いまでは変質して残っていない)があり、そのカンラン石には、クロムスピネルとよばれる鉱物が含まれています。さらに、取り込まれたドレライトにも、クロムスピネルが含まれてます。両者のクロムスピネルは、化学的には違うものだとわかりました。クロムスピネルは由来の違うもののようです。
このような観察や記載から、久城さんのモデルは、変更を余儀なくされました。土谷さんたちのモデルは、少々複雑になりますが、紹介しましょう。
アルカリ系列のドレライトのマグマは、マントルで形成され、上昇してきます。その途中の中部地殻にマグマだまりができました。マグマだまりから、マグマが上昇し、堆積物のなかにシート状に貫入していきます。一部は海底に噴出します。
地殻下部にドレライトがあった時、その熱によって、下部地殻の岩石が溶けて、カルクアルカリ系列のデイサイトのマグマが形成されます。ドレライトとデイサイトのマグマが一部混じります。これをマグマ・ミキシングといい、このとき、スピネルをもつカンラン石を含んだ不思議な形のドレライトが取り込まれます。デイサイトのマグマが上昇してきて、周りにあった下部地殻の岩石を捕獲します。これが捕獲岩の起源となります。上昇したデイサイトマグマは、ドレライトのマグマだまりを貫きます。さらにデイサイトマグマは、地表付近のドレライトのシートや堆積物を貫入していきます。
少々複雑なモデルですが、現状の証拠からこのようなシナリオがつくられました。本来であれば、もっと研究を進めて欲しいのですが、土谷さんたちの研究は、興味は別の方に向かっているようです。
温海のドレライトは、海岸沿いの岩礁として点々と分布し、みることができます。ドレライトの板状節理が目を引くので、その存在はすぐにわかります。ドレライト自体は、観光化されていません。しかし、私は、あちこちにひっそりと佇む節理に、感動を覚えます。そして、節理の背景にあるものの見方の変遷をみることができました。
・先輩後輩・
土谷さんは大学、大学院の先輩で
後藤さんは後輩にあたります。
当時は、よく一緒に飲んだものです。
しかし、私は地質学のプロパーを離れたので、
なかなか会う機会がなくなりました。
二人とも地質学プロパーの道を歩まれていますが
研究の興味は別のところにあるようです。
ところが、なぜか2002、2003年ころ、
温海ドレライトの研究を協同でされています。
きっかけは知りませんが、
できれば、研究を完成させて欲しいものでした。
今回参考にしたのは、学会講演の抄録で
「Goto and Tsuchiya」で論文の発表準備中だそうでしたが、
探したのですが、論文は発表されていないようです。
少々心残りですが、仕方がありません。
別の優先すべきテーマがあるのでしょうね。
・春近し・
北海道は寒さのピークが過ぎたのでしょうか、
寒さも、ここしばらくゆるんでいます。
朝夕は冷え込みますが、
昼間はかなり温度が上がるようになりました。
天気のいい日には、
道路の雪も溶けるようになって来ました。
まだ少し雪の季節は続きますが、
春が少し近づいていきた気がします。
山形県と新潟県の海岸沿いの境界は、鼠ヶ関(ねずがせき)です。鼠ヶ関は、東北と越後の境界ともなります。ここには古くから関所があり、大和民族が蝦夷に進出するときの拠点にもなっていました。鼠ヶ関は、白河関と勿来関とともに奥羽三関とされ、源義経が平泉に逃げる時に通った道だとされています。地元の資料では、歌舞伎の勧進帳の舞台となったともいわれていますが、他の資料では、加賀国の安宅の関(石川県小松市)での物語となっていますが・・・。
山形と新潟の県境は葡萄山脈の花崗岩があり、険しい海岸沿いになります。山形県の新潟県よりの海岸沿いに、温海という町があります。温海と書いて「あつみ」と読みます。もともと山形県西田川郡温海町だったのですが、2005年の市町村合併によって、鶴岡市に併合されました。
温海は、地質学では有名なところです。温海ドレライトと呼ばれる岩石が分布しているところだからです。英語のdoleriteの読みをそのまま用いたものです。ドレライトは、玄武岩マグマが、地下の比較的浅いところに貫入して、ゆっくり冷えてできた岩石です。
温海地域には、ドレライトが、南北25km、東西1から4kmの範囲にわたり、シート状(岩床と呼びます)に、長く露出しています。シートの厚さは、場所によって変化していて、10mから300m以上になるところもあります。
温海ドレライトが有名になったのでは、「マグマの化学的性質」と「取り込んでいるもの」の特徴、「節理の見事さ」でした。
「マグマの化学的性質」とは、マグマが「アルカリ岩」と呼ばれるものである点でした。
火山をつくるマグマには、大きく分けて、アルカリ、ソレアイト、カルクアルカリという3つの系列があります。アルカリ系列とは、アルカリ(ナトリウムとカリウム)を多く含み、カルクアルカリ系列はカルシウム(CaO)を多く含み、ソレアイト系列は鉄を多く含むマグマです。厳密にはいくつかの定義があるのですが、マグマの起源や組成、マグマの固化(固結といいます)過程の違いによって、系列が分けられています。日本列島の多くの火山は、ソレアイトとカルクアルカリのタイプが多いのですが、日本海側には、量は少ないのですが、アルカリ岩が分布しています。
温海ドレライトは、その珍しいアルカリ岩でした。アルカリ岩のマグマの活動時期は、日本海が拡大した時期(中新世、1500万年前ころ)に活動したものです。その点で地質学的にも、興味深いマグマとなります。
「取り込んでいるもの」とは、捕獲岩のことです。マグマが上昇してくる時、途中にあった地下の岩石を取り込んでくることがあります。温海ドレライトには、斑レイ岩を捕獲岩として取り込まれています。かつては、斑レイ岩は下部地殻を形成していると考えられていたました。
1964年に久城育夫さんは、温海ドレライトが捕獲している斑レイ岩石が下部地殻を構成していたものであることを、詳細な岩石の検討で明らかにしたので、有名になっていました。
「節理の見事さ」の節理とは、マグマが冷え固まった時、体積が少し小さくなります。そのとき角柱(多くは、5から6角)になることが多いのですが、温海ドレライトでは、層状の節理が見事に発達しています。このような節理を板状節理といいます。非常に綺麗な幾何学的な模様で、不思議な節理でもあります。ただ節理を横からの断面をみると、角柱状になっているのですが。
以上のようなことから、温海ドレライトは、地質学者の間では有名になっていました。
私も、名称だけはよく知っていましたが、昨年の秋にやっと訪れました。道の駅「あつみ」の海岸やいくつかのところで、岩石の様子をみることができました。少々風化はしていますが、見事な板状節理もあります。
近年は、少々温海ドレライトに関する見方が変化してきているようです。岩手大学の土谷信高や室蘭工業大学の後藤芳彦さんたちは、新しい見方を示しています。その根拠は、新しい観察や記載に基づいたものです。
まず、一番重要な観察は、温海ドレライトに下部地殻が捕獲されているのではなく、デイサイト~安山岩(以下デイサイトと呼びます)にのみ捕獲岩が含まれていると報告しています。デイサイトは、アルカリ系列ではなく、カルクアルカリ系列になります。久城さんの報告とは違っています。
次に、デイサイトには、ドレライトが取り込まれていて不規則な形になっています。すでに固まっているドレライトに貫入していることも、わかってきました。これは、久城さんの考えでは説明できない、不思議なデイサイトの産状となります。
3番目に、デイサイトにはカンラン石(いまでは変質して残っていない)があり、そのカンラン石には、クロムスピネルとよばれる鉱物が含まれています。さらに、取り込まれたドレライトにも、クロムスピネルが含まれてます。両者のクロムスピネルは、化学的には違うものだとわかりました。クロムスピネルは由来の違うもののようです。
このような観察や記載から、久城さんのモデルは、変更を余儀なくされました。土谷さんたちのモデルは、少々複雑になりますが、紹介しましょう。
アルカリ系列のドレライトのマグマは、マントルで形成され、上昇してきます。その途中の中部地殻にマグマだまりができました。マグマだまりから、マグマが上昇し、堆積物のなかにシート状に貫入していきます。一部は海底に噴出します。
地殻下部にドレライトがあった時、その熱によって、下部地殻の岩石が溶けて、カルクアルカリ系列のデイサイトのマグマが形成されます。ドレライトとデイサイトのマグマが一部混じります。これをマグマ・ミキシングといい、このとき、スピネルをもつカンラン石を含んだ不思議な形のドレライトが取り込まれます。デイサイトのマグマが上昇してきて、周りにあった下部地殻の岩石を捕獲します。これが捕獲岩の起源となります。上昇したデイサイトマグマは、ドレライトのマグマだまりを貫きます。さらにデイサイトマグマは、地表付近のドレライトのシートや堆積物を貫入していきます。
少々複雑なモデルですが、現状の証拠からこのようなシナリオがつくられました。本来であれば、もっと研究を進めて欲しいのですが、土谷さんたちの研究は、興味は別の方に向かっているようです。
温海のドレライトは、海岸沿いの岩礁として点々と分布し、みることができます。ドレライトの板状節理が目を引くので、その存在はすぐにわかります。ドレライト自体は、観光化されていません。しかし、私は、あちこちにひっそりと佇む節理に、感動を覚えます。そして、節理の背景にあるものの見方の変遷をみることができました。
・先輩後輩・
土谷さんは大学、大学院の先輩で
後藤さんは後輩にあたります。
当時は、よく一緒に飲んだものです。
しかし、私は地質学のプロパーを離れたので、
なかなか会う機会がなくなりました。
二人とも地質学プロパーの道を歩まれていますが
研究の興味は別のところにあるようです。
ところが、なぜか2002、2003年ころ、
温海ドレライトの研究を協同でされています。
きっかけは知りませんが、
できれば、研究を完成させて欲しいものでした。
今回参考にしたのは、学会講演の抄録で
「Goto and Tsuchiya」で論文の発表準備中だそうでしたが、
探したのですが、論文は発表されていないようです。
少々心残りですが、仕方がありません。
別の優先すべきテーマがあるのでしょうね。
・春近し・
北海道は寒さのピークが過ぎたのでしょうか、
寒さも、ここしばらくゆるんでいます。
朝夕は冷え込みますが、
昼間はかなり温度が上がるようになりました。
天気のいい日には、
道路の雪も溶けるようになって来ました。
まだ少し雪の季節は続きますが、
春が少し近づいていきた気がします。
GeoEssay 98 温海ドレライト:板状節理と見方の変遷
Time:
0:00
●
Geologist
GeoEssay
98 温海ドレライト:板状節理と見方の変遷
を発行しました。
温海(あつみ)は地質学では、
特徴のあるドレライトが産することで、有名です。
温海ドレライトと呼ばれ、
多くの地質学者が知っているところです。
ただし、遠方の地質学者はそ
れほど訪れていないのが現状ではないでしょうか。
そんな温海ドレライトに見方が変遷しています。
2013-02-14
●公務:No. 4318 2013.02.14
Time:
8:00
●
Geologist
雪。江別
今朝は晴れだ。
1時間ほど寝過ごした。
少々疲れが溜まっているようだ。
歩いてくると
いつもと明るさがちがっている。
そんなこともいいだろう。
今日は午後から
我が市の審議会に出席する。
これも大学人として
地域貢献という意味での公務である。
今年度から約を引き継いだのだが、
前回は講義で出席できなかった。
今回も別の会議があるのだが、
一度もでていなので、
こちらの会議にでることにした。
校務より公務だ。
ジレンマを感じる。
EarthEssay 1_113 23億年前の事件 3:タイミング
Time:
0:00
●
Geologist
EarthEssay
1_113 23億年前の事件 3:タイミング
を発行しました。
23億年前、全球凍結、酸素の急増、真核生物誕生
という大事件が、
ほぼ同時期に起こりました。
事件は本当に同時でしょうか。
それとも前後しているでしょうか。
順番によってシナリオが大きく変わってきます。
全球凍結と酸素急増のタイミングが決定されました。
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