2025-05-16

●カントの方法論:No 8363 2025.05.16

ワスレナグサ。江別

今朝は晴れ間が見えていた。
いつもの時間に大学に来た。
今朝は風が強い。
コートを着ていれば寒さを感じない。

昨日は別キャンパスでの講義があった。
今日は、昨日の講義の出席のレジメの修正、
論文の推敲を進めていく。
また文献の精読を進めていく。

昨日のデカルトの方法序説をまとめながら、
いろいろ考えた。

ベーコンの(イギリス)経験論と
デカルトの(大陸)合理論には、
いずれにも課題があった。
経験からは主観的知識しか導けず
普遍的認識にはえられないという
ヒュームの懐疑と呼ばれる課題がある。
理性を信頼する合理論には
「内容なき思考は空虚で
概念なき直感は盲目である」とカントはいい、
感覚的経験でしか思考できず
理性的概念なしには経験を理解できないという
二律背反状態が生じるという問題がある。

カントは、形式とカテゴリーという概念で捉えた。
時間や空間は先見的直感(感性)の「形式」となり
経験の重要性を認めた。
また、量・質・関係・様相などの
基本的思考の枠組みとなる「カテゴリー」が
ア・プリオリに備わっており
悟性(知性)で整理し概念を形成してく。
感性と悟性の相互作用により
認識が成立すると考えた。
これまでの認識が対象に従うという考えから
対象が認識に従うとという
「コペルニクス的転回」が生まれた。
これがカントの批判哲学から
理性を認識していく理論理性となった。
このような思考の変遷を
地質学的思索に如何に反映できるのか
深く考えていく必要がある。