2010-06-27

0627 Sanukite。


五色台のSanukaiteの露頭。
特殊な安山岩である。
その特殊性に気づいた
明治時代のドイツの地質学者
ナウマンが発見して、
ドイツのバインシェンクが記載し命名し たものだ。

●実盛送り:No. 3314 2010.06.27


香米。四万十町十和

今朝は雨は降っていないが
朝から蒸し暑い。
今日はいつものように支所にきているが、
8時過ぎには出かける。

今日は町内の田穂で
「実盛送り」という行事がある。
それを見学に行く。
掃除に来ている人と話していると、
接待を用意しているから
といわれている。
幸い雨が降ってないので、
撮影しながら見学するにはいい。
雨の覚悟をして用意していた。

昨日の夕食のとき
十和で買ってきた香米をまぜて米をたいた。
香りは香ばしいが、
少々硬いようだった。
店の人が、ちょっとぱさぱさしているよ
と聞いていたので、そのせいかもしれない。
ただし、香りはすごくする。
クセがあるので、
私は常用するものではないのだろう。

2010-06-26

0626 讃岐平野。



五色台から西側を眺めたもの。
点々あるのは火山。
五色台もsanukiteという火山岩からできてる。

●四万十川へ:No. 3313 2010.06.26


山間米。四万十町十和

今朝は気温が少し高く、
蒸し暑い。
昼は蒸し暑くなるのだろうか。

昨日は昼、
雨の中、四万十川にいった。
十和の道の駅まで1時間ほどでいける。
道の駅で昼食をとり、
山間米と川のり、新聞バックを購入した。
四万十町十和地区は香米の産地で、
お試し用の小袋がなくキロ売りしかなく諦めた。
変わりに隣の町の山間米があったので、
2合を購入した。
江川崎で、 小さなケーキ屋の
ストローベイル山間屋さんに行き、
梅のロールケーキと
挽きたてのコーヒーを食べた。
ここは、ワラを積み上げて作った
小さな小屋が店となっているところで、
川沿いの長いベランダにつながっていている。
そこで食べたが、雨が降っていたが、
四万十川の流れがみえ、
なかなかいいところである。
挽きたてのコーヒーもケーキもおいしかった。
1周年記念でケーキとコーヒーのセットが割引だった。
店の人と紹介で、香米がカヌー館にあることを聞いて、
やっと香米を購入した。
四万十町十和の香米が有名で、
山間米は四万十市西土佐市江川崎で
作られているものである。
それを逆に私は購入した。

山間米はそのままでもいい香がするから、
そのまま試してくださいと聞いた。
もともといい米である上に、
品質が丁寧に管理されている。
昨夜、山間米を炊いて食べた。
なかなかおいしい。
一晩置いて朝食べてもおいしかった。

雨日の四万十川はどうかなと思ったが、
予想通り、なかなかいいとこであった。
リフレッシュした。
11時過ぎにでかけ、3時前に帰ってきた。
近いところだから、
また機会があれば、行きたいものだ。

2010-06-25

0625 観音寺。



観音寺の軒下の垂木(たるき)の
並びがなかなか幾何学的にきれいである。
宮大工の技術はなかなかすごい。

●雨の日に:No. 3312 2010.06.25


アジサイの花。西予市城川町

今朝は小雨がぱらついている。
昨日から朝夕涼しく過ごしやすい。
ただ、昼間は蒸し暑いが。

今日は雨が降っているので、
四万十川に出かけようと考えている。
一番出歩かない時期を
眺めてみたいと考えている。
四万十川はいい川だ。
その川を先日は春の快晴の日にいった。
今回は、雨の中を行こうと考えている。
1時間ほどで十和の道の駅あたりまでいける。
そこまでいってぶらぶらしながら
川面を眺めて来ようと考えている。
2、3時間ほどで行って帰れる。
自然を感じること、
同じ場所でも多様な風景を感じてみること、
そんな重要性を最近感じてきた。

2010-06-24

0624 観音寺。



琴弾公園の中にある観音寺。
その山門にある金剛力士の
吽形(うんぎょう) である。
神社の阿吽の狛犬に相当するのだろうか。
なかなかいい表情の像であった。

●今がキツイ:No. 3311 2010.06.24


虫食いのサクラの葉。西予市城川町

今朝は涼しかった。
寝室の窓は閉めていたが、
いくつかの窓はあけていたが、
涼しいので起きたときに閉めた。
自宅を出てくるとき、
雨は降っていなかったが、
降りそうに曇っている。

今日も論文を書くことに専念する。
構成をいろいろいじっているが、
なかなかまとまらない。
図も表もいくつか作成したが、
もう少し頭を使わなければならない。
一番大変でキツイとこである。
これを乗り越えなければならない。
がんばろう。

EarthEssay 5_88 はやぶさ:日本の宇宙探査3

EarthEssay
5_88 はやぶさ:日本の宇宙探査3
を発行しました。

この「日本の宇宙探査」シリーズを書き始 めたときは、
宇宙のことがあまり注目されていなかったのですが、
「はやぶさ」のおかげで、
一気に宇宙への注目も高まりました。
問 題は、試料が取れているかどうかなのですが・・・。

2010-06-23

0623 琴弾公園。


琴弾公園にある砂絵。
1633年に徳川家光を迎えるために
一夜にしてつくり上げたものである。
それ以来ずっと維持されているそうだ。
その継続の努力は
敬服に値する。

●湿度が高い:No. 3310 2010.06.23


雨のため池。西予市城川町

今日は雨である。
気温はそれほどではないが、
湿度が高い。
不快である。

昨夜は寝る部屋以外の窓を
いくつか開けて寝た。
今まで雨が入ると嫌なので
窓はすべて閉めて寝ていた。
でも、湿度が高く空気が動かないと
余計に蒸し暑く感じるためだ。

今日も論文を書いていこう。

2010-06-22

0622 琴弾公園。



5月末から6月のはじめにかけて、
香川から徳島へ調査に行った。
そのときの様子をシリーズで紹介する。
まずは、香川の琴平公園の松である。
海風によって、松が大きく変形している。

●新論文:No. 3309 2010.06.22


雫。西予市城川町

今日は、梅雨の晴れ間だろうか、
青空がのぞいている。
しかし、湿度が高く、蒸し暑い。
でも、朝は窓を開けると
すがすがしい風が入るので
耐えられる天気である。

昨日掛け布団を買いに行った。
早速、昨夜から使用した。
今日の明け方、涼しかったので、
ちょうどよかった。

新たな論文を先週から書き始めている。
以前作った骨子があるのだが、
その骨子を整理していたら
別の論文3本にネタが分かれてきた。
そのうち2本は粗稿ができた。
もう1本書いてから、
現在手がけている論文を書こうと思っていたが、
投稿予定と調査予定によって、
この論文を先に進めることにした。
書き始めたところ、なかなか進まないので、
昨日から使用すべき図表を書き出した。
するといくつかのアイディアが沸き、
筆が進みだした。
こんな繰り返しで、悶々としながら
論文を書き進めることになる。
できれば、今週中に論文の骨子を
まとめていきたいと考えている。
できれば、稿も進めていきたい。

2010-06-21

0621 竜沢寺の蛍。


6月のはじめに竜沢寺の蛍の撮影に行った。
ここは放流した蛍で
蛍を守っているところである。
数はそれほど多くはないが、
人があまりいないので
のんびりと撮影できた。

●掛け布団:No. 3308 2010.06.21


稲。西予市城川町

今日も今にも降りそうな曇天である。
梅雨らしい天気である。

今日布団を購入することにした。
先週以前は冬の掛け布団で、
先週からタオルケットで寝ていた。
タオルケットで寝はじめたとき
明け方、肌寒さを感じたが、
なれてないせいかなと思っていた。
2、3日で寒さを感じることなく
寝れたからである。
今朝、寒さを感じた。
単に気温と湿度のせいであったのだ。
今日は気温はそれほど高くないが
湿度が高いせいだろうか、
明け方に寒さを感じて起きた。
このような状態で寝ていると
体を壊しそうなので、
夏用の掛け布団を
急遽購入することにした。
そのため、今日は車できた。
いつものような時間に自宅を車で出たら、
6時過ぎに支所についた。
当直の人が起きてはおられたが、
まだ裏口の鍵が開けていなかった。
ドアのノブをガチャガチャしたら、
あわてて当直の人が出てこられた。
まあ、そんな事情で早く来ることになった。
午後から2、3時間買い物に
費やすことになるので、
早くから仕事を始めればいい。

●ルリボシカミキリの青:No. 3307 2010.06.21

福岡伸一著「ルリボシカミキリの青」
(ISBN978-416-372430-0 C0095)
を読んだ。
「週間文春」 に連載中のエッセイを
本にまとめたものである。
ばらばらにかかれたはずのエッセイだが、
なかなかまとまりのある内容であり、
なかなか面白く読めた。

2010-06-20

0620 遊子谷の蛍。



遊子谷には今まで2夜通った。
その後激しい雨が降ったので、
だいぶと樽は減っただろうか。
28mm23枚の合成をした画像。

●ワールドカップ:No. 3306 2010.06.20


雫。西予市城川町

昨日から蒸し暑い。
寝る部屋の窓を開けていたが、
寒さを感じることなく朝まで寝た。
梅雨らしい天気であるが、
過ごしづらい天気である。

昨夜、総合支所にきて、
ワールドカップのサッカーを見た。
自宅にテレビがないからである。
夜の早い時間帯であったから、
見ることができたが、
遅い時間帯であったら
見ることができなかったであろう。
残念ながら負けたので
気落ちしながら帰った。
まあ、強い相手であったから、
1点しか取られなかったのは、
上出来なのかもしれない。
そんな話題で世間は一杯なのだろうな。

2010-06-19

0619 遊子谷の蛍。


遊子谷には今年だけらしいが、
大量の蛍がでていたらしい。
私が不在の間だそうだ。
翌日の雨で蛍が一気にいなくなったようだ。
残念。
これは、15mmの魚眼レンズで
10枚の画像を合成している。

●本務:No. 3305 2010.06.19


カンタロウミミズ。西予市城川町

昨日から、朝まで激しい雨が降っていた。
この雨は梅雨前線によるものだ。
四国では、平年より遅く13日に
梅雨入りしている。
雨が降らないときは、
蒸し暑い日になっている。
昨日は歩いてきたら、
ズボンがぐっしょり濡れた。
今日もまだ降りそうなので車で来た。

今日もいつものように支所に来ている。
朝から論文を書く予定である。
土曜、日曜は支所もしまっているので
静かである。
論文などの頭を使う作業はしやすい。
今日明日はそれに集中する予定である。

梅雨の晴れ間をみて、
大野ヶ原に行きたいが、
なかなかチャンスがない。
実は来てから、
市内の地質のポイントを
巡ってみようと考えている。
以前、市内の各地に地質ポイントを巡り、
ホームページを作成している。
そこを再度巡りたいと考えている。
それがなかなか実現できないのである。
ついつい新しい地域の調査や、
論文を書くことを優先しているからだ。
まあ、それが本務なのだが。

2010-06-18

0618 三滝川の蛍。



三滝川の同じ場所であるが
別の日の撮影である。
レンズはズームの35mmを使用した。
18枚の撮影を合成している。
蛍の撮影は形式が写らないとダメである。

●不満足の撮影:No. 3304 2010.06.18


カタツムリ。西予市城川町

今日は小雨で降っている。
朝は気温が低いので
湿度が高くても
なんとか耐えられる。
しかし、寝る時まで暑い。
湿度も高い。
窓を閉めてタオルケットで寝ているが、
起きるころは少々肌寒い。
これからは、窓も開けて
寝ることになるのだろうか。

毎晩蛍を撮影に出かけている。
ここ2日通っているところは、
先日は大量にいたそうだが、
一昨日には雨のせいで急に減ったようだ。
人も多くで撮影が難しい。
別の場所に行こうかと考えている。
家の近くは、運動グランドのナイターがあるので、
撮影がしづらい。
別の場所を探したいが、
そろそろ最盛期は過ぎつつある。
なかなかいい写真が取れない。

●96%の大絶滅:No. 3303 2010.06.18

丸岡照幸著「96%の大絶滅」
(ISBN978-4-7741-4205-0 C3044)
を読んだ。
一線の研究者が
大絶滅について各種のデータから示している。
分かっていること、分からないことを
はっきりと示している。
K-TとP-T境界を中心に
書かれている。
なかなか面白かった。

2010-06-17

0617 三滝川の蛍。


先日の蛍の50mmでも1ショットの画像を見せたが、
28枚の画像を合成したものである。
無数に飛んでいるように見えるが、
虚像である。
最大28倍に蛍の光を
増幅させている可能性がある。
いいことだろうか
悪いことか分からない。
一種の画像遊びと考えればいいのかもしれない。
この遊びがなかなか面白い。
蛍が出る限り続きそうだ。

●蛍の盛り:No. 3302 2010.06.17


栗の花とテントウムシ。西予市城川町

今日は曇りである。
1週間出かけていた。
その間にこちらもかなり蒸し暑くなっていた。

昨日夕方帰ってきた。
プールに行って、
帰ってきて、
隣にお土産を持っていたら、
蛍がたくさん出るところあるというのを聞いたので、
撮影に出かけた。
隣の家族も一緒にいった。
先一昨日よりも一気に減ったそうだ。
一昨日激しい雨が降ったそうだ。
今が蛍の盛りらしい。
今日も出かけようか。

●成長するチップス先生:No. 3301 2010.06.17

池田輝政・戸田山和久・近田正博・中井俊樹著
「成長するチップス先生」
(ISBN978-4-472-30257-2 C2037)
を読んだ。
大学の学長が全教員が
読むように指示した本である。
大学教員の教授技術向上を目指して
一種のノウハウ本である。
参考になることもあるが、
なかなかできないこともある。
あるいは実際にやっていること、
悩んでいることがある。
一日でできるようなことでないことが多い。
しかし、教育とはたゆまぬ努力が
必要であるということである。

EarthEssay 5_87 あかつき:日本の宇宙探査2

EarthEssay
5_87 あかつき:日本の宇宙探査2
を発行しました。

日本の探査機の技術は、
非常に優れています。
「かぐや」の航行は、月が地球に近いため、
燃料も少なくてすみます。
しかし、遠くなると燃料がたくさん必要になり、
その分、装置がコンパクトで
厳選されたものでけねればなりません。
惑星探査機「あかつき」を紹介しましょう。

2010-06-15

GeoEssay 66 大歩危:三波川に開いた窓

GeoEssay
66 大歩危:三波川に開いた窓
を発行しました。

大歩危は「おおぼけ」と読みます。
大股で歩くと危険という意味だと書かれていることもありますが、
「ほけ」は古語で「断崖」を意味しているため、
「大きな断崖」という意味だそうです。
そんな大歩危の断崖を下り、
川面近くたたずみ、
地質の新しいモデルに悩んでしまいました。

2010-06-13

●粘菌:No. 3300 2010.06.13

中垣俊之著「粘菌」
(ISBN978-4-569-777786-3 C245)
を読んだ。
粘菌を素材に、生命の知性や情報処理能力を
実験的にそして情報科学的に捕らえている。
学際的な面白い研究であった。
彼が粘菌の研究で
イグ・ノーベル賞をもらったのを知っていたが、
その背景にあった意図が
この本を読んではじめてわかった。

2010-06-10

EarthEssay 5_86 かぐや:日本の宇宙探査1

EarthEssay
5_86 かぐや:日本の宇宙探査1
を発行しました。

あまり話題にはされていませんが、
最近、日本の宇宙探査において、
さまざまな成果が挙げられています。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)発のニュースが
相次いで、いくつも流されました。
しかし、その扱いはあまり大きくありません。
このエッセイで最近のニュースを
いくつか紹介していこうと思います。

2010-06-09

66 大歩危:三波川に開いた窓

 大歩危は「おおぼけ」と読みます。大股で歩くと危険という意味だと書かれていることもありますが、「ほけ」は古語で「断崖」を意味しているため、「大きな断崖」という意味だそうです。そんな大歩危の断崖を下り、川面近くたたずみ、地質の新しいモデルに悩んでしまいました。


 5月31日から6月4日まで、香川から徳島にかけて調査をしました。徳島では、吉野川の河口から、上流に向かって祖谷(いや)まで行き、いったん戻って支流の銅山川を遡上して、新居浜(にいはま)に抜けました。4泊5日の調査となりました。祖谷では午後から雷雨に見舞われましたが、それ以外は天気に恵まれ、予定通りに調査が進みました。
 吉野川は、徳島市の紀伊水道を河口として、西が上流となります。蛇行はしますが、ほぼ真西に向かっています。三次(みよし)市で90度南に折れ曲がります。それからは、急峻な地形の中を流れます。小歩危(こぼけ)、大歩危(おおぼけ)などの険しい渓谷があり、観光地ともなっています。しかし、道路は断崖を縫うように走る険しいところです。
 四国の地質は、東西に延びているのが特徴的です。地質体の境界は、中央構造線や仏像構造線など有名な構造線となっていますが、それも東西に走っています。このような構造線は、両側に異なった地質が接しているので、基本的には断層です。それも非常の大きな境界なので、一つの断層ではなく、断層群ともいうべきものです。東西にまっすぐ流れている吉野川も、中流までは中央構造線に沿って流れています。
 大歩危の渓流沿いに立って、四万十(しまんと)帯と三波川(さんばがわ)帯が接するとされている境界の露頭を観察しました。これは、最新の研究で、非常に詳細な検討結果です。どうもまだ、私には腑に落ちないところがあります。その地を見ながら、西南日本外帯の構造について考えました。
 四国では断層に境されて、南北にいろいろな時代の地質体が並んでいます。まずは、四国の北側からみていきましょう。瀬戸内海に面して領家(りょうけ)帯が分布します。領家帯には、変成岩や花崗岩があります。領家帯の変成岩は、堆積岩が原岩で、堆積した時期は化石(泥質岩からの放散虫)から、三畳紀からジュラ紀だと考えられています。そして高温の変成作用を受けています。花崗岩は白亜紀後期に活動しています。
 香川では瀬戸内海に面した五色台や屋島などには、サヌカイト(sanukite)と呼ばれている安山岩の火山活動が起こっています。瀬戸内火山帯とも呼ばれているものです。1891年ドイツの岩石学者ワインシェンク(E. Weinschenk)がこの岩石を調べ、特異な性質をもつことから、香川の古い呼び名の讃岐(さぬき)からとってサヌカイトと命名しました。非晶質のサヌカイトは、たたくとカンカンといい音がすることから、カンカン石とも呼ばれ、土産物にされています。
 領家帯の南側で、和泉(いずみ)層群が不整合に覆っています。和泉層群は、泥岩や砂岩泥岩の繰り返し(互層といいます)の地層で、形成時代は放散虫化石や年代測定から白亜紀最後期であるとこがわかっています。
 和泉層群は中央構造線によって南の三波川帯に接しています。中央構造線より北側を日本列島の内帯と呼び、南側を外帯と呼んでいます。
 ここで話はそれますが、日本の地質の大区分を紹介しましょう。
 ナウマン(Heinrich Edmund Naumann、1854-1927)は、1885年に糸魚川から長野県を通り静岡県の駿河湾に抜ける大断層帯を、フォッサマグナ(Fossa Magna、大きな窪みという意味)と名づけました。それ以来、フォッサマグナより東を東北日本、西を南西日本と呼ばれています。同じくナウマンは、西南日本には、中央構造線を境に内帯と外帯に区分しました。北側の内帯には古い地層が、南側の外帯には新しい地層があるような、大きな地質境界となっています。
 西南日本や東北日本、内帯や外帯という区分名称は、当時としては、非常に賢明な区分であり、現在も使われています。しかし、定義が必ずしも昔のままでなかったり、重要性も変化してきます。詳細な地質調査や年代区分がなされ、日本列島の構造は、必ずしもそんなに単純でないことが分かってきたからです。
 さて、中央構造線の南側には、三波川帯があります。三波川帯は高圧変成岩で、領家帯の高温変成岩と対(ペア)をなしていると考えられています。三波川帯は、いくつかの異なった地質体(ナップと呼ばれています)から構成されています。そのナップの位置づけについて、あとで紹介しますが最近新たな考え方が提示されています。
 三波川帯の南側には御荷鉾(みかぶ)帯があります。御荷鉾帯は、玄武岩類などの火成岩を主とする岩体で、もともとは海洋地殻や海山、海洋島の一部だったと考えられています。連続した帯はなしていないのですが、三波川帯の中で南側に点在しています。御荷鉾帯の南に秩父帯があり、御荷鉾帯が一種の構造線となっています。
 秩父帯は、東西の断層によって北帯・中帯(黒瀬川帯と呼ばれることもあります)・南帯(三宝山帯と呼ばれることもあります)に区分されています。北帯は、三畳紀~ジュラ紀の地層からできていて、変成作用を受けています。中帯は、蛇紋岩に取り込まれたさまざまな時代の地層や岩石やシルル紀の石灰岩、三畳紀の浅海の地層なども含まれています。南帯は、ジュラ紀から白亜紀の地層からなり、変形作用を受けていません。秩父帯は、仏像構造線で四万十帯に接しています。
 四万十帯は、古い北帯と新しい南帯(境界は安芸構造線と呼ばれることがあります)に区分されます。白亜紀から新生代パレオジンにかけて形成された付加体で、海洋地殻の断片なども含まれています。
 四国あるいは日本列島はこのような地質区分が整然とあるように見えますが、実は、地質学の進歩によって解釈はいろいろと変化しています。
 たとえば、フォッサマグナです。フォッサマグナの東側にも西南日本に属する地層があることが分かってきました。ですから今では、棚倉(たなくら)構造線が東北日本と西南日本の境界になると考えられています。ただし、現在でも、東北日本と西南日本の境界は使われており、その境界をフォッサマグナとしていることもあります。
 内帯と外帯の区分も新しい考えが導入されています。プレートテクトニクスでは付加体という考え方が導入されて、西南日本の東西の地質帯の並びが説明されています。内帯が古く外帯が新しいというのは正しいのですが、それぞれの付加体が、北ほど古く、南ほど新しいという規則性があります。中央構造線だけが地質学的には大きな境界でないということです。ただし、地形的には一番大きなものですが。
 さらに最新の研究で、三波川帯と四万十帯が、秩父帯を通り越して接している見解が示されてました。上で述べた三波川帯の中のあるナップが四万十帯の地層だということがいわれだしました。その境界が露頭が大歩危にあります。私は、そこでたたずんだのです。
 それらの成果によると、三波川帯の地層は1億3000万年前以前にたまり、沈み込み帯に入り込み、少なくとも60kmの深さまで潜り込みました。潜り込んで、高圧タイプの変成作用を受け、そのピークは、放射性年代から1億2000万から1億1000万年前に起こったことがわかってきました。その後三波川帯の変成岩は、8800万から6500万年前には上昇していき、変成作用が終わりました。
 一方、四万十帯は、原岩が1億年より若く(三波川帯より新しい)、変成年代は6600万から6100万年前(三波川帯の変成作用より新しい)となっています。このような原岩の年代、変成年代の違いから、今まで三波川帯に含まれていた変成度の低いナップ(変成度の低い堆積岩が中心)が、四万十帯の北帯に相当するということが新たに提案されています。
 この提案が正しければ、三波川帯の中に、かなりの広い四万十帯の分布が窓のように開いていることになります。大歩危周辺では、断崖の下の渓流の三波川帯に穴がいて、下にある四万十帯が覗けることになります。もちろん四万十帯と三波川帯の境界は、断層(衝上断層と呼ばれます)となっています。
 その境界の露頭を見ながら、その提案が本当かどうか考えていました。もしそれが本当なら、上で述べたような現在の構造をどう説明しなおすのか。ペアの変成作用の説明は変更しなくて大丈夫なのか。西側にある東赤石山の有名なエクロジャイトやカンラン岩の岩体の地質学的位置づけはどうなるのか。最新の地質図や断面図を見ながら、そんなことを悩んでいました。そして、今も、もやもやは続いています。

・アプローチ・
大歩危の周辺の道路は整備されていますが、
断崖を巡るので車を案して停められるところは限られています。
幸い目的の地は、駐車場もあり、川原まで降りる道もあり、
アプローチも楽でした。
ただし、そこは前日の午後に見る予定でしたが、
雨のため諦め、翌日にしました。
幸いにも翌日は快晴で
心地よい朝の空気の中で露頭を眺めることができました。
じっくりと落ち着いて悩むことができました。

・アウトドア専門店・
私は、今はほとんど山登りをしなくなりましたが、
調査に出るときに使う道具や衣類などは、
アウトドアのスポーツ専門店で購入することがあります。
今ではインターネットでなんでも購入することができるのですが、
実物を見たり、サイズを確認するためには
やはり店頭で選ぶのが一番納得して買えます。
でも田舎にいるとなかなかそうもいきません。
さて大歩危を走っているとき、
立ち寄ったところに、
なんとMont-Bell(モンベル)の大きな店がありました。
アウトドアスポーツされる方ならMont-Bellは
有名なメーカーなのでご存知の方も多いと思います。
私も、思わず入っていろいろ見まてしまいました。
聞くと直営店だそうです。
実は吉野川の大歩危周辺はラフティングのメッカで
そのためにラフティングのために多くの人が来ます。
その人たちのための店のようです。
久しぶりにアウトドア専門店に入った
わくわくしました。

0609 三滝川の蛍。


昨日の写真のタイトルを黒瀬川と書いたが、
三滝川の間違いであった。
以前も人と話していて間違えていた。
気をつけなければ。
今日の写真は15mm魚眼を用いた写真である。
広範囲が写るので
蛍の光が小さくなりすぎ、
さらに灯りが打つので
蛍の乱舞がみえない。
ただしこの画像は、
21枚の画像を合成している。

●撮影断念:No. 3299 2010.06.09


雫。西予市城川町

今朝は曇りである。
昨日夕方から雨であった。

昨夜は雨だったので、
蛍の撮影にはいかなった。
実は隣町で蛍がたくさん出る
というところを聞いたので、
そこに撮影に行くつもりで、
準備していたが、残念であった。

明日が、自宅に一時帰宅する。
定期的な通院と、
子供の運動会に合わせての帰宅である。
帰ってきたら蛍の季節は
終わっているのだろうか。

2010-06-08

0608 三滝川の蛍。



自宅の近くで蛍が集まっているところがある。
そこに毎夜撮影に行っている。
まずは、通常の撮影でワンショットでの写真である。
三脚を使い、
ASA1600、露出30秒での撮影である。
向こうの草むらにたくさんがいるが、
周りの明るさに負けている。
手前に飛んできたものが
目立っている。

●構図が重要:No. 3298 2010.06.08


栗の花。西予市城川町

今朝は曇っていたが、
支所に着くころには晴れ間が見える。
雲が多く、流れている。

昨夜も蛍を撮影した。
レンズを交換して、
いろいろ撮影した。
はやり蛍は暗いところで撮影すべきだ。
また、どんな写真でも同じだが、
やはり構図や背景が最終的に
写真の良し悪しを決定するのだ。
昨日は蛍の数が少なかった。
今日も違うレンズで撮影する予定である。

2010-06-07

0607 祓川の峠越え。


峠を越えると、
道は一気に荒れてきた。
東側の斜面の道なので、
夕方歩いたため、
より暗く感じた。
倒木があちこちあったが、
手入れされていないため、
通るのに苦労した。
しかし、トンネルがない時代、
この道を多くの人が利用したはずだ。
そんなことを考えながら
汗をかいて峠越えを終えた。

●暗い蛍の光:No. 3297 2010.06.07


アジサイ。西予市城川町

今朝は雨である。
歩いてくると汗ばんできたが、
仕事を始めると
涼しく過ごしやすい気温となる。

昨夜も同じところで蛍を撮影した。
昨夜は魚眼レンズで撮った。
早めに撮影したので、
外が明るく、30秒の露出時間では、
景色が結構はっきり写って、
蛍の光が暗く見えた。

調査で撮影していた画像を印刷していたら、
トナーがなくなった。
そんなに印刷していないので、
もうなくなった。
1000枚印刷できるはずのだが、
あまりに早くなくなったよう気がする。
昨日急遽、インターネットで
amazonに注文した。
すると、すぐに発送したという連絡があった。
早ければ、今日到着するはずだ。
便利になったものだ。

2010-06-06

0606 祓川の峠越え。


祓川トンネルの上の峠である。
東側の斜面なので、
向こうが暗く見える。
一昨日峠越えにあと
自宅でいつも背負っているリュックを下ろしたら、
枯れ枝や枯れ葉がばさばさ落ちてきた。
そして翌日、上着のポケットに手を入れたら、
やはり枯れ枝や枯れ葉が
一杯入ってた。
峠越えのあとが大変だった。

●近所の川の蛍:No. 3296 2010.06.06


雫。西予市城川町

今朝は曇りである。
朝から少々湿度が高い。
蒸し暑くなるのだろうか。

一昨日の夜、飲み会のあと
送ってもらう途中に見たところだ。
それは自宅のすぐ近くの川だ。
こんな近くで蛍が見れるのだと感動した。
そこで、昨夜は蛍の撮影をした。
まだ、画像を充分チェックしてないので、
どうなっていかは分からない。
もともと画像合成できるようにするつもりで、
三脚で固定して条件をそろえて撮影した。
暗かったので、画角が充分吟味できなかった。
見たら林より川のほうが多いのであまりよくなかった。
ASA1600、露出30秒で開けて28枚撮影した。
15分ほど撮影していたことになる。
これを合成していきたいと考えているが、
初めてのことなのでうまくいくかどうかわからない。

●時間を作る、時間を生きる:No. 3295 2010.06.06

松田文子編「時間を作る、時間を生きる」
(ISBN4-7628-2355-4 C1011)
を読んだ。
以前出版された「心理的時間」の
著者の主要メンバーが
市民にも分かりやすく紹介されたものである。
しかし、6名の著者が書いているため
内容は難易はさまざまである。
特に難の部分は研究者の独善的な部分があった。
しかしこのような研究している人が少ない分野を
紹介しようとしている試みは尊敬すべきものである。

●パズルの軌跡:No. 3294 2010.06.06

機本伸司著「パズルの軌跡」
(ISBN978-4-7584-3436-2 C0193)
を読んだ。
話としては「神様のパズル」の続編となる。
今度は、二人が一緒に行動することが
スーリーの中心になっている。
なかなか面白かった。

2010-06-05

0605 祓川の峠越え。



祓川トンネルの上の峠越えの続き。
上っていったのは
下相の西側からだ。
植林されていて造材の道があり、
明るい林であった。

●それぞれの世界:No. 3293 2010.06.05


イチョウ。西予市城川町

今朝は薄く雲がかかっている。
朝のせいか涼しい。

昨日の昼過ぎに帰ってきた。
今回の調査は、
祖谷で雨に降られた。
雷を伴うような雨だった。
聞くと、数日同じような天気が続いていたようだ。
当日私は、かずら橋までは行っていたので、
大歩危を翌日調査して、
一応目的は達した。
その他は天気に恵まれたので
予定通りに進めた。

昨夕、総合支所の職員の懇親会が行われた。
40名程度の人が参加していた。
いろいろな人と話せた。
小さな町だが私のネットワークもまだまだ小さく
知らない人が多数いた。
そしてそれぞれの人にそれぞれの世界があった。
私の世界もあるがまだまだ狭いと感じた。

2010-06-03

EarthEssay 6_81 何処を目指すのか:人工生命2

EarthEssay
6_81 何処を目指すのか:人工生命2
を発行しました。

DNAの塩基配列であるゲノムをすべて解読するには、
労力も資金力も必要です。
しかし、研究や医療などで重要な役割を果たしている
生物のゲノムがすべて解読されれば、
大きな役に立ちます。
そんな目的だけであればいいのですが・・・

2010-06-01

Monolog 101 田舎暮らし:実物と仮想

Monolog
101 田舎暮らし:実物と仮想
を発行しました。

現在、田舎暮らしをしながら、研究をしています。
田舎暮らしの潤いの中で、
ふと考えることがありました。
おじさんバンドの懐かしい音楽をきっかけに、
昔好きだった音楽の動画を見ました。
そのとき、実物と仮想ということについて考えました。