2013-12-31

●給湯器故障:No. 4658 2013.12.31

昨日は街で買い物や用足しをした。
家族で行ったのだが、全員ぐったりし帰ってきた。
長男などはしょっちゅう出かけているが、
街の人混みを歩くと疲れるという。
今日は、自宅で正月の準備をする予定であった。
ところが、昨夜、給湯器が故障した。
我が家は灯油による給湯器である。
次男が風呂にないっていると、
突然、給湯器がエラーメッセージを出したという。
リセットしたのち、一見正常になったように見えたので、
私が入った。
温度を上げると、やはり同じメッセージがでた。
夜、8時過ぎであったが、
メーカーのサービスセンターに連絡した。
今日の朝、連絡が来るそうだ。
地元の取扱店に連絡がいくのだろう。
その連絡が来ることになっているので、
私が自宅で待機をすることになる。
家内は、朝一番に買い物にいく。

昼には餅をつく予定だ。
機械がつくので簡単だ。
昨夜のうちにもち米を洗って
水に浸してある

給湯器は、もう10年ほど使っているので、
寿命かもしれない。
交換するにしても、
正月に使えないのは困る。
取扱店さん、よろしくお願いします。

2013-12-30

●年の瀬の光景:No. 4657 2013.12.30

一昨日の昼過ぎに
突然、家内が体調が悪くなっで布団にはいった。
多分風邪たとおもうが、
夕食取れそうになく寝ていた。
予定されていた夕食のメニューが
私にはできないものだった。
私があり合わせのもので、
なんとか子どもたちと夕食をした。
心配していたが、夜には落ち着いたようで、
昨日の朝には通常通り起きてきて、
食事もできるようになってきた。
病み上がりで心配していたが、
ほぼ復調したようた。

もともと今日は街に買い物に行く予定であったが、
多分行けそうだと本人もいっている。
ただし、まだ、起きていないので
どうなるかはわからないが。

昨日不調であったネットワークプリンターを
ローカルプリンターで再設定したら、
より不調になり、半日悪戦苦闘していた。
それでも、なんとか原因がわかり、対処できた。
長男が早速年賀状を打ちたいというので打った。
次男の印刷のときから、
はがきを手差しで入れないとダメなので、
プリンターにつきっきりで印刷してた。
時々紙詰まりを起こしながらもなんとか打ち終えた。
昨年は住所の位置合わせに多数のはがきを無駄にしたので
今年は、住所は手書きにした。
夕方にできて、あわててポストに入れに行った。

どれも慌ただしい、我が家の
年の瀬の光景かもしれない。

今日は書店、市場、服屋に行く予定だ。
お目当ての店での食事もする予定だ。
どうなることやら。

2013-12-28

●警報と科学的リテラシー:No. 4656 2013.12.28

夜明け前。江別

昨日の午後から暴風雪警報がでていたようだ。
現在も注意報が出ている。
しかし、昨日も今朝も、
少なくとも私の街では穏やかな天気だ。
今朝も太陽の日差しさえ見える。
気温もそれほど低くない。
もちろん警報は重要だ。
その警報を基準に社会が動くと、
何度も出されると困るが、
安全のための犠牲だからしょうがない。
警報がでているのに
穏やかな天気だと損をした気になる。
そんな経験が何度も繰り返されると
天気予報の信頼性に疑問を感じる。
じっさい天気予報には、
不確かさかなりあるはずだ。
実用上必要な確率での予報はできるだろうが、
ピンポイントや長期の不確かさを
どう見積もるのか。
そのあたりの不確かさへの周知と、
自己の責任で振る舞う部分などを
個人が知る必要がある。
天気予報の重要性、影響を考えると、
個人の科学的リテラシーが必要なのだ。

●ガラパゴスのふしぎ:No. 4655 2013.12.28

NPO法人日本ガラパゴスの会著「ガラパゴスのふしぎ」
(ISBN978-4-7973-5802-5)
を読んだ。
ガラパゴスの地質学的、生物学的特徴、
そして現状と保全の取り組みなどが
体系的にコンパクトにまとめられている。
ガラパゴスの概要を知るのがいい本だ。
次は、写真集とダーウィンフィンチの進化の話しを
読もうかと思っている。
ああそうだ、ビーグル号の航海記も読みたい。

2013-12-27

●心と体を休める:No. 4654 2013.12.27

街灯。江別

今日も曇りである。
昨深夜、知らないうちに
かなり雪が降ったようだ。
朝、除雪が入った。
ベチョベチョの雪だ。

いよいよ、今年もあと数日だ。
来週も大学に出ようと
思っているのだが、
どうなるやら。

今週になって、集中力が切れた。
どうも精神的に疲れているようだ。
今期は、講義の作成と、
問題を抱えた学生、
卒業研究などで、かなり消耗した。
問題を抱えた学生に対応すると、
こちらが精神力を使ってしまう。
あっさりの受け流せばいいのだが、
人間関係だから、
そうはいかないところもある。
少々、心と体を休める必要があるのだろう。
研究をすることも
私にとっては、
回復の方法の一つでもあるのだが。
どうなることやら。

2013-12-26

●落ち着いて:No. 4653 2013.12.26

雪の道。江別

今日も曇りである。
歩き始めは寒かったが、
風がなかったので
歩いている内に暖かくなった。

昨日は腰痛治療のために、
治療院にいった。
腰がいたいと持っていたが、
背骨の上や足のふくらはぎ、
足の裏などが痛いことがわかった。
治療直後は収まるが、
しばらくすると痛みが少し戻ってくる。
まあ一番ひどい状態は
改善されているので、
一息つける。

昨日は頭がボーっとしていたの
腰がいたいので、
仕事が不十分せきなかった。
今日は、今後の研究の整理をして、
次の論文の準備をしたい。

EarthEssay 3_122 本源マグマ 3:不混和

EarthEssay
3_122 本源マグマ 3:不混和
を発行しました。

2つのマグマが混じり合わずに混在するという現象は、
考えにくいかもしれません。
水と油を想像するとわかりやすいと思いますが、
液体でも交じり合わないことがありえます。
そのような現象が、本源マグマに発見されました。

2013-12-25

●昨日の余韻:No. 4652 2013.12.25

雪の坂道。江別

今日は曇りである。

昨日は、4年生の卒業研究の
予行演習をして忘年会をした。
参加者は少な目であったが、
参加自由でおこなっていたので、
それでもよし。
6人ほどで、
宴は賑やかにおこなわれた。

今日は補講日だが、
私の担当の講義ではない。
いつものように大学に来ている。
そしていつものように仕事をしている。

昨日は腰痛があって、
行動に不自由をしていた。
夜、寝ている時にも、腰痛があった。
しかし、朝起きると腰に違和感があるが、
痛みは収まっている。
もし、痛みがぶり返すようなら、
午後医者に行く予定だ。

●晩夏に捧ぐ:No. 4651 2013.12.25

大崎梢著「晩夏に捧ぐ
成風堂書店事件メモ(出張編)」
(ISBN978-4-488-48702-7 C0193)
を読んだ。
成風堂書店シリーズの第二弾にして
長編の物語である。
舞台も成風堂ではない。
探偵役の主人公が二人が、
長野県の地方の由緒ある
書店に出かける。
その書店の幽霊事件から
過去の殺人事件の謎まで
解き明かすストーリーである。

2013-12-24

●行事が次々と:No. 4650 2013.12.24

ナナカマド。江別

今日は雲が多い。
昨日は雪が降ったりやんだりしていた。
積雪の量はそれほど多くない。
除雪は入っていないが、
車の通っていないところは、
何cmかの積雪があり、
歩きづらい。

今日は午前中の講義のあと、
行事が次々とある。
3年生のゼミでは
昼食で打ち上げをした後、
教室でパーティでするそうだ。
私は、3年生と個別面談をする。
その後、4年生は発表の予行演習をする。
そのあと、打ち上げの忘年会をする。
まあ、明日からは講義がなくなるので、
一息つけるのだが。

2013-12-23

●大雪の翌日:No. 4649 2013.12.23

道。江別

日曜日は激しい雪で
一気に大量の雪が積もった。
今朝は、ぱらぱらと舞っている程度だ。
明け方に、除雪が入った。
路面がツルツルに凍っているので、
雪の下が滑りやすく、
何度か転びそうになった。

今週は、2日間、講義があり、
あとは、休日の振替で、休校になる。
大学はやっているので、
私は大学に出る予定をしている。
それ以降は、暮れから正月まで
1週間休む予定でをしているが
どうなるだろうか。

2013-12-21

●誰か Somebody:No. 4648 2013.12.21

宮部みゆき著「誰か Somebody」
(ISBN)978-4-16-754906-0 C0193)
を読んだ。
単純な事故死にかかわる事件から
その犯人よりも被害者家族の周辺の
事情がわかるにつれて、
大きな真相がわかってくる。
そして最後にはやるせない結論がでてくる。
宮部みゆきはうまい。
が、この話は私には重い。

2013-12-20

●皆、忙しい:No. 4647 2013.12.20

道。江別

今朝は薄っすらと雲がかかっている。
気温は低いが、
昨日ほど寒くなはい。

講義は来週の火曜日で終わる。
補講があるが、
月曜日の振替などで、
集の後半は全学休講になる。
大学は開いていて、職員はでている。
生協も営業しているので
来週は週日は大学に出る予定だ。

うちの子供達は、今日で終業になる。
ただ、クラブや講習があるので、
来週も学校にでるようだ。
年末年始の1週間ほどの
学校が閉鎖される期間が
本当の休みのようだ。
まあ、みんな忙しいのだ。

2013-12-19

●一段落:No. 4646 2013.12.19

夜明け前。江別

今朝は雲ひとつない快晴である。
放射冷却で冷え込んだ。
寒かったが、
風がないので
歩いていると
寒さは少しましになった。

昨日、4年生の卒業研究の
提出の締め切りであった。
私の担当で出すべき人は、
全員提出できた。
いろいろ手こずった人もいるが、
なんとか一段落した。
次は、発表会に向けて、
予行演習をすることにしている。
他の人を発表を見て、
いろいろ考えて
修正することもできるだろう。

私も一段落だが、
研究に復帰するのに
少々時間がかかりそうだ。
頭を切り替えることが必要だろう。

EarthEssay 3_121 本源マグマ 2:結晶分化作用

EarthEssay
3_121 本源マグマ 2:結晶分化作用
を発行しました。

火成岩の多様性をつくる要因を探りました。
それらの要因から生まれる多様性は、
現実の岩石で多様性を越えています。
一番大きく働いている要因は、
結晶分化作用のようです。

2013-12-18

●満月:No. 4645 2013.12.18

満月。江別

少し雲がかかっているが、
今朝晴れている。
冷え込んだが、
風がなかったので、
耐えられないほどではない。

昨日夕方帰ると時、
東の空に満月が登っていた。
今朝歩いて来る時に、
西の空に満月が残っていた。
現在、講義で月の内容をやっている。
それでいろいろ考えることがあった。
今年の冬至は22日だから、
この時期一番夜が長いためだ。

今日まで卒業研究を行なっていく。
まだ終わっていない人がいる。
あと少しの努力が必要だ。

2013-12-17

●古い文献:No. 4644 2013.12.17

夜明け前の牧舎。江別

昨日は温かかったが、
夜には冷え込み、
あちこちで凍っていたので
歩きづらかった。
雲はあるが、
今日は晴れ間が見える。

昨日もあれこれと一杯の状態であった。
午後、少し時間が開いたので、
文献を整理していたが、
なかなかはかどらなかった。
サボっていたわけではないが、
読んでいたのは古い文献でり、
どこまで現代に通じるのかが
わからない点が問題であった。
その文献は、私が知りたいことが、
体系的にまとめられている。
とりあえずの基礎として
そこから目を通すことにした。
少ないデータしかない時代に書かれたもので、
考えうることがいろいろ考察されている。
素晴らしい。
しかし、これが現代では、
データで裏付けをしなければ
信憑性が生まれない。
本当ならその辺りをまとめている
文献があるといいのだが・・・。
まだそんな文献が見つからない。
ないのかもしれないが。

2013-12-16

●やるべきことを:No. 4643 2013.12.16

夜明け前。江別

今朝は吹雪は収まっている。
昨日は一日激しい雪で、
夜には激しい吹雪であった。
今朝は、穏やかで、
気温も上がっている。
雪も一部溶けている。

今日は授業がない日だが
2名の学生対応と、
夕方の会議が入っている。
昼の会議は出席しなくていいようだ。
それの間を縫って
明日の講義の準備と
査読論文の校正をしなければならない。
まあ、誰も、暇な時なんて
ほとんどないはずだ。
やるべきことを、
順次しなければならない。

●冥府界の産声:No. 4642 2013.12.16

北森鴻著「冥府界の産声」
(ISBN978-4-334-74507-3 C0193)
を読んだ。
冥府界とかいて「アヌビス」と読む。
その意味は「死者の書」からとられたようだ。
脳死問題と臓器移植を扱っている。
新宿のホームレスの
ダンボール村の話しもでてくる。
完全なミステリー仕立てである。
北森氏のストーリーは、
いつも面白いのだが、
これは普通のミステリーとなっている。

2013-12-15

108 日の岬:夕日の枕状溶岩

 和歌山県の日の岬に枕状溶岩を見に行きました。何度も探した末に露頭を発見しました。もともと赤茶けた色の枕状溶岩は、夕日を浴びて、ますます地味な色合いになっていました。きれいなものではありませんが、発見の感動は大きいものでした。

 私は、野外で石を見るときは、資料を参考にしながら、一人で見てまわります。それには訳があります。
 地質関係の学会は、毎年、いろいろな場所で持ち回りで開催されます。学会の前後に、案内者つきで地質を見て回る巡検という行事があります。巡検を利用すると、代表的な岩石や露頭を効率的に見ることができます。その地を研究している専門家が案内してくれますので、さまざまな議論や最新情報を得ることができます。いいことずくめのようですが、私は、最近利用していません。
 自分が見たい時と学会がある時期とは一致しません。大学の校務の関係で、私は不規則な予定でしか調査の日程がとれませんので、学会の巡検ではなく、一人で見ることをし続けています。個人で行くことにも、それなりのメリットもあります。自分の予定で、好きなだけ、納得するまで見ることができます。必要なら、翌日も同じ所を見ることだってできます。
 ただし、位置が大雑把にしかわからない場合、その場所を見つけることができないことや、楽なルートがあったのにヤブの中を歩いていったりとロスも多くなります。目的の場所にたどりつけないこともあります。探して見つからなかったときは、再訪して露頭を探すこともありました。
 和歌山県日高郡美浜町には、日高川の河口付近から329mの西山、そして紀伊水道に突き出た日の岬などがあります。今回の目的地は、日の岬の付け根にあたる煙樹ヶ浜の近くです。
 まずは、日の岬に向かいます。国道42号線あるいは阪和自動車から外れて西に向かいます。そこにある国民宿舎をベースに、9月に調査をしました。2009年にもこの地に来て、この宿舎に泊まったことがあるので、土地勘がありました。以前来たとき、露頭が見つからずに断念したことがあるところなので、その露頭を探すことも目的でした。
 今回も、日の岬に到着早々、その露頭がありそうな場所をいくつか探しました。でも、見つかりませんでした。資料では位置が大雑把にしか示されていないため、正確な場所がわかりません。翌朝も探したのですが、見つからず諦めていました。次の日は別の場所に移動するので、夕方最後のチャンスで、新たな場所を探しました。道路脇から、狭い道を入りましたが、奥には人家もあり、広い原っぱに駐車もできるようなところありました。原っぱから、海岸に出る道もありました。その海岸を歩いていると、夕日を浴びている赤っ茶けた露頭がみつかりました。それが探していた露頭でした。何度かチャレンジしてやっと見つけたときの嬉しさは、格別でした。
 もったいぶっていいましたが、その露頭は枕状溶岩です。枕状溶岩は、このエッセイでも何度も取り上げていますし、今回見つけた露頭は、特別きれいなものでもありません。そのため案内書でもあまり重要視されていなかったようです。私自身、きれいな枕状溶岩は、これまでいくつも見ています。しかし、何度からチャレンジでやっとたどり着いたという達成感は、今までの枕状溶岩の中でも、随一かもしれません。
 さて、この枕状溶岩ですが、玄武岩が海底で噴出したものです。海洋プレートの一部として形成されたものが、海溝に沈み込む時に、陸側(日本列島)にはぎ取られたものです。付加体とよばれるものです。付加体がつぎつぎと形成されると、古い付加体は陸側に押しやられ、押し上げられて地表に顔をだします。
 日本列島は、いろいろな時代に形成された付加体からできています。太平洋側に向かって付加体のできた時代は新しくなります。付加体の中では、四万十帯とよばれるものが一番新しいものです。
 四万十帯は、いくつかの付加体、地層に区分されています。北(陸側)から、日高川層群(日高川帯と呼ばれることもあります)、音無川(おとなし)層群、牟婁(むろ)層群となります。それぞれの地層境界には、大きな断層があるため、区分されています。日高川層群と音無川層群に間には御坊-萩(あるいは十津川)断層、音無川層群と牟婁層群の間には本宮-皆地断層があります。
 枕状溶岩を含む付加体は、日高川層群になります。枕状溶岩を含む地層は、一番海側にあたり、すぐ南の海には坊-萩断層が通っています。岬になっているのは、断層の影響があるのでしょう。日高川層群の中ではもっとも新しくできた付加体になります。日高川層群の中には、海洋地殻(枕状溶岩)だけでなく、深海底に堆積した生物の遺骸からできたチャート(層状になっています)や、暖かい海の海山や海洋島にできるサンゴ礁に由来する石灰岩なども含まれています。一方、陸から川によって運ばれた土砂による堆積物もあります。これらの陸源の堆積物は、海溝付近にたまったものなので、付加した時代にもっとも近い年代となります。通常、付加体の形成年代とされています。
 日高川層群の付加した時代、つまり付加体の形成年代は、白亜紀後期です。付加体の中には、ジュラ紀から白亜紀前期にできた、より古いチャートや石灰岩が含まれています。
 これらの付加体の堆積物や、その中にある海洋でできた岩石類の時代を調べていくと、付加体の形成史、あるいは日本の形成史が解明できます。時代を決めるためには、化石を見つけなければなりません。チャートには大型の化石はなく、陸起源の堆積物にも非常に少なく、付加体の詳細な年代を調べることはできません。海洋起源の石灰岩には化石がありました。その年代は、サンゴ礁ができた年代であって、付加体が形成された年代ではありません。かつては石灰岩の年代が、地層の年代とされ、非常に古いものだとされていました。
 付加体の年代を決めるのに用いられたのは、大型の化石ではなく、プランクトンのような微生物の化石(微化石と呼ばれます)です。珪質の殻をもっている生物の遺骸が化石になれば、珪質の殻をうまく抽出すれば、殻から化石の種類を決め、種類から時代を決定できます。
 特殊な薬品を使って岩石の成分だけを溶かし、化石だけを残すという方法があります。日本の地質学者たちが、野外で大量の試料を採取し、岩石を処理して、抽出した微化石を電子顕微鏡で調べていきました。そして、地層や岩石の年代を決定してきました。
 その結果、上で述べたような付加体の構造や形成の歴史を明らかにしてきました。その重要な舞台となったのが、四国と紀伊半島に分布する四万十帯の付加体でした。日本の大地、日本の地質学者は、付加体の解明において、中心的な役割を果たしてきました。
 紀伊半島は海岸線沿いに付加体が分布しているので、露頭の見学には適しています。白浜温泉もあるので、観光地としての施設も充実しています。そんな便利なところが、日本の地質学者の付加体認定のための革命が起きた場なのです。もちろん、今もこの地を調査されている研究者はいますが。

・放散虫革命・
微化石は主には、放散虫と呼ばれるものが用いられました。
放散虫はチャートを形成しているもので、
チャートの年代を決めることができました。
ただし、チャートが付加する過程で再結晶をすることが多く
化石の保存はあまりよくありません。
しかし、注意深く探せば、化石が残っているところもあります。
放散虫を使って付加体の海洋地殻の年代を決め
陸源の堆積岩の年代のギャップを明らかにすることが、
付加体の実態解明に重要な証拠となりました。
付加体の形成の仕組みを示すことは、
プレートテクトニクスが働いているということを
証明でることになります。
日本の付加体で放散虫化石をみつけ
年代を決め、付加体やプレートテクトニクスの
メカニズムを解明していったことは、
「放散虫革命」と呼ばれています。
その革命を起こしたのが、
日本の古生物学者たちでした。
紀伊半島は、そんな革命の現場だったのです。

・振り返る・
本号が、今年最後のエッセイとなりました。
今年は私自身非常に忙しい思いをしました。
北海道は、12月の半ばなのに
雨が降ったと思ったら、また雪になったり、
11月にドカ雪がふったりと、
天候不順の1年でした。
体調はなんとか維持していますが、
本当に慌ただしい1年でした。
まだ、1年は終わってはいないのです。
4年生の卒業研究の提出まであと少し付き合う必要があります。
それが終われば、一年をふりかえる
気分にもなってくるはずなのですが。

GeoEssay 108 日の岬:夕日の枕状溶岩

GeoEssay
108 日の岬:夕日の枕状溶岩
を発行しました。

和歌山県の日の岬に
枕状溶岩を見に行きました。
何度も探した末に露頭を発見しました。
もともと赤茶けた色の枕状溶岩は、
夕日を浴びて、
ますます地味な色合いになっていました。
きれいなものではありませんが、
発見の感動は大きいものでした。

2013-12-13

●忘年会:No. 4640 2013.12.13

雪道。江別

薄っすらと雪が積もっている。
ただし、量は少なく、乾いた雪なので、
歩くのに困ることない。
曇った天気なので、
歩いているときは、まだ暗かった。
冷え込みが強い。

昨日も一日仕事が次々と来た。
自分の仕事ができるのは、
朝の時間帯と、
空き時間だけだ。
今日も同じで、
講義と学生の面談が詰まっている。
夜は、忘年会が街である。

●配達あかずきん:No. 4639 2013.12.13

大崎梢著「配達あかずきん
成風堂書店事件メモ」
(ISBN978-4-488-48701-0 C0193)
を読んだ。
書店員を探偵にした
店で起こる「日常の謎」を扱った短篇集だ。
色々な日常的な事件を
論理的に謎解きしていく物語だ。
殺人や凶悪犯は出てこない。
そんなことでも、成立するミステリーだ。
何人かこのような作風の作品を読んだことがある。
穏やかなミステリーなので
ほのぼのした気分になる。

2013-12-12

●うたた寝:No. 4638 2013.12.12

落ち葉と雪。江別

今日は曇りである。
明け方、雪がぱらついたようだ。
冷え込んで、凍っている。
しかし、雪がひと通り溶けていたので、
道路が凍っているとこはない。

今朝は、寝過ごしてしまった。
1時間ほど寝過ごしたが、
急いて朝食をとって、自宅を出た。
30分ほど遅く大学についた。
これほど寝過ごしたのは
いつ以来だろうか。
思い出せない。

今日も予定がいっぱい詰まっている。
明日の講義の準備を
隙間を縫ってしなければならない。

ぐったりと疲れているので、
夜、ウトウトとしてしまう。
そのため、寝る時間が少し遅くなっていく。
その間、布団の中で
本を読む時間が長くなる。
結果、朝、寝過ごしてしまうのだ。
うたた寝は注意。

EarthEssay 3_120 本源マグマ 1:火成岩の多様性

EarthEssay
3_120 本源マグマ 1:火成岩の多様性
を発行しました。

大きな多様性が、
少ない要素で説明できれば、
その要素は多様性の本質に迫っていることになります。
しかし、その要素が現実の多様性より
広いものを説明しているとしたら、
要素をもっと厳選すべきかもしれません。

2013-12-11

●愚痴:No. 4637 2013.12.11

ポプラ。江別

今日は強風警報が出ている中
歩いて来きた。
時々雨が降っていたが、
小雨と風であったので
傘をささずに歩いてきた。
途中から雪に変わった。

今年は12月22日が冬至なので
日が短くなっている。
その上天気が悪かったので、
暗い嵐の中をある生きてきた。

学生との面談が続いている。
毎日数名ずつ見ている。
まだ完成者が少ないので、困っている。
時間を守らない学生、
予定をキャンセルする学生、
添削をすべき学生の人数が多いので、
一人がすっぽかしたり、遅刻してズレこむと、
大きなロスが連鎖的に生じす。
人に与える時間ロスの感覚が、
どうも社会人として薄いようだ。
本当は大学生の内に、
そのような社会人としての常識を
身につける必要があるはずだ。
どうも大学の教育が悪いようだ。
その責任は、自分に戻ってくる。
愚痴を言ってもはじまらないのだが。

●どちらかが彼女を殺した:No. 4636 2013.12.11

東野圭吾著「どちらかが彼女を殺した」
(ISBN4-06-264575-0 C0193)
を読んだ。
久しぶりの東野のミステリーだ。
このミステリー自体は単純で、
主な登場人物は4名。
犯人も2人のうちのどちからあるいは両方か。
それの謎解きがおこなれる。
細かい伏線があちこちにはられている。
謎解きの最後に犯人がわかるはずなのに
その犯人は本の中で示されない。
このミステリーの面白いところである。
注意深く読めば
犯人がわかる工夫が凝らしてある。
文庫版の解説は袋とじになっている。
そこには多くの謎がページまで指定されて
解説されている。
ただし、解説でも、犯人が示されていない。
心憎い工夫である。

2013-12-10

●完成者:No. 4635 2013.12.10

並木道。江別

今日は雨である。
歩いているときは
霧雨のようだったので、
傘をささずに来れた。
この時期、雨が降るとは
思っていなかった。
しかし、予報では
後に雪になりそうだが、
どうなることやら。

昨日、私のゼミでは、
はじめて卒業研究の完成者がでてきた。
多くの人はあと一息の状態である。
本来ならもっと早く
提出できればと思っていたが、
なかなか進まなかった。
まあ、これから次々とOK者が
出てくるだろう。
期待したいものだ。
皆あと少しだから
頑張ってほしいものだ。

2013-12-09

●最低限の作業:No. 4634 2013.12.09

青の並木道。江別

今日も冷え込んだ。
晴れ間が一部見えるとが雲がある。
そろそろ厚手のコートに
変えなければば寒くなってきた。

昨日はゆっくりした。
休日はおつも自宅に持って帰っている
ハードディスクを忘れのたで、
自宅でデータを持って帰らなかった。
やりたかった作業があったのだが、
それはできなかった。
他にも、必要な作業があった。
その作業をして、
結果をメールに添付で送った。
最低限の作業はした。
今日、そのファイルを用いて
作業を続けるのだが、
少々面倒であるが。

2013-12-07

●心の余裕:No. 4633 2013.12.07

青のハルニレ。江別

今日は冷え込んだ。
東の空は晴れ渡り、
厳しいい冷え込みになった。
ただ、西の空に雲がかかっているので、
天気が崩れなければいいが。

今日は、学生との面談が2件あるので、
午前中は大学いる。
そのため、いつものように大学にでてきた。
まあ、でてきたしたいことはあるので、
面談の時間まで、3時間ほどあるので、
その間研究ができる。
こんな時間は大切だ。
縛られることなく研究できる。
心の余裕があるので、助かる。

●共犯マジック:No. 4632 2013.12.07

北森鴻著「共犯マジック」
(ISBN978-4-19-892139-2 C0193)
を読んだ。
連作短編である。
おもしろい。
数冊のフォーチュンブックの購入者が織りなす
寿司義な短編集だ。
帝人事件、3億円事件、グリコ森永事件
重要事件との絡みが生まれる。
序章がことの起こりを、
終章では、
短編でぼんやりとはられた伏線が
全て明らかにされる。
やはり北森は短編の名手だ。
もう残された未読作品は少なくなってきた。
心惜しい。

2013-12-05

●実感:No. 4630 2013.12.05

夜明け前の牧舎。江別

今朝は曇りがあるが晴れ間も見える。
気温は氷点下だが
それほど寒くはない。

今朝は、いつもより早目に目が覚めた。
寝るには時間が短く、
起きるのには早いので
布団の中で本を読んでいた。
本を読んでいると眠くなってきた。
そのまま寝てしまうと
寝過ごしそうなので、
早目だったが起きた。
その結果、自宅を出る時間も
15分ほど早目であった。
まだ、外は暗い。
歩いている人も少なく
いつも会う人ともだいぶ違っていた。
不思議な景色、経験となった。

毎日、卒業研究を添削している。
空き時間を使って
一人1時間から1時間半を
かけて添削している。
昨日は二名、添削し、
今日は一名の予定。
一部雑談も含むが、
濃密な時間が流れる。
時間をかければかけるほど
内容も体裁もよくなっていくのは
私以上に学生本人が
実感しているのではないだろうか。
まだまだこんな日々が続きそうだ。

●ザ・万字固め:No. 4629 2013.12.05

万城目学著「ザ・万字固め」
(ISBN978-4-903908-41-0 C0095)
を読んだ。
エッセイ集である。
あちこちの雑誌に書いたエッセイを集めたものだ。
万城目氏のひょうきんな
ものの見方が出ている本だ。
軽く読める一冊だ。

EarthEssay 6_118 かぐや 2:プロセラルム盆地

EarthEssay
6_118 かぐや 2:プロセラルム盆地
を発行しました。

月の表側(地球に面している方)の
黒っぽい部分(海と呼ばれる)ところは、
大きな衝突でできたもののようです。
月の表側にだけ黒っぽい部分が多いという謎は
、一度の巨大な隕石の衝突によるものなら、
なんとなく納得できそうです。

2013-12-04

●成長のきっかけに:No. 4628 2013.12.04

並木と街灯。江別

今朝は雲が低くどんよりしている。
雲が多いが、冷え込んでいる。
背中を丸めて歩くことになる。

4年生の添削を毎日やっている。
空き時間のほとんどを
添削に費やしている感じがする。
今年は提出期間が長くなったので、
添削の期間も長くなっている。
タントのゼミの4年生の人数も多いので、
体力的にも疲れが溜まってきている。
学生も同じように疲れているのだろうが、
こちらは一人なので、なかなか大変だ。
まあ、これも彼ら彼女らの成長の
きっかけとなればいいのだが。

2013-12-03

●遅々として:No. 4627 2013.12.03

ナナカマド。江別

昨日の午後から激しい雪が降りだした。
今朝は、市の除雪が初めて入った。
重たい雪で、しばらくすると溶けるのだろう。
しかし、冬になった。

昨日は作業に没頭していて、
会議の時間を失念していて、
電話で呼び出された。
今日も会議があるので、
注意が必要だ。

作業は、次の論文のための
文献の収集と整理をしてた。
これが手間がかかる。
過去の文献も再度、見なおしている。
まだ、読みこむところまでいってない。
まずは、集めることを目標にしている。
時間がないので、
遅々として進まない。
遅い歩みでも、やるしかない。

2013-12-02

●餅つき:No. 4626 2013.12.02

街灯。江別

今朝は、ベチョベチョの雪が降っていた。
傘をさそうかと思ったが、
服には雪がついていた。
しばらく歩いていると
服が薄っすらの濡れてきた。
嫌な雪だ。

いよいよ12月になった。
昨日は餅つきをした。
電動餅つきでついた。
つきたての餅は、美味しい。
キナコと大根おろし、納豆で食べた。
これで伝送餅つき機では、二度目だ。
前回は家族が全員いたのと
4合しかつかなかったので、
一気に食べてしまった。
今回は5合で3人だったので、
半分ほどを丸餅にして残している。
今度は焼き餅にして食べたいものだ。
餅つき機もそれほど高くない。
もち米もスーパーマーケットに
1kgの小袋で販売している。
手軽なので気が向いたら
ついて食べられる。
つきたての餅はいいものだ。

●雨乞い部:No. 4625 2013.12.02

青柳蒼人著「雨乞い部 1」
(ISBN978-4-06-375227-4 C0193)
「雨乞い部 2」
(ISBN978-4-06-375248-9 C0193)
を読んだ。
ライトノベルだそうだ。
青少年向けのジョークが多く、
少々辟易した。
ストーリーは面白いのだが、
通常の小説にすればいのにと思った。

2013-12-01

Monolog 143 ルクレチウス的直感

Monolog
143 ルクレチウス的直感
を発行しました。

年の瀬は、いつもせわしなく感じます。
今年のはじめに考えたことと、
達成したことの差を考えると、
忸怩たるものがあります。
そんな年の瀬には、
寺田寅彦がいいかも知れません。
100年近く前の知恵ですが、
示唆に富んがものがいろいろあります。