2014-11-07

●牛を屠る:No. 5029 2014.11.07

佐川光晴著「牛を屠る」
(ISBN978-4-575-71417-3 C0195)
を読んだ。
佐川氏の実際の屠殺場での
仕事についての話を書いたものだが。
「生活の設計」の背景になっているものである。
被差別などの問題をはらむ職業なので
それにからんだ背景を
だれもが想像するのだが、
佐川氏はまったくその気がないようだ。
ただたんに体を使って働くこと。
仕事には自分の技術が
仕事の効率や出来栄えに反映される。
ひらすら体を使って働くことが
佐川氏の喜びになるという。
それを素直に書いた作品であった。
佐川氏の書く本は実体験があるので面白い。